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胸を触ったりキスを求めてきたり、外でもイチャイチャしてくる彼。私が慣れるしかない?【ライムスター宇多丸のお悩み相談室109】


✳️今週のお悩み✳️
最近、人生で初めて彼氏ができました。その彼氏についての相談です。彼は、私の二の腕やお腹、胸を触ってきたり、何度もキスを求めてきたりと、外でもイチャイチャしようとしてきます。室内ならいいのですが、外では人目もあるし抵抗があり、いつも嫌だと言ってしまいます。そうすると、彼からは「目の前に好きな人がいるのだから止められないのは仕方がないことだ」と返ってきます。 このような場合、どうすればいいのでしょうか。私が慣れるしかないのでしょうか。
(たかこ・24歳・東京都)


宇多丸:
人前でのスキンシップの許容度合いって、その土地の風土に左右されるのはもちろん、個々のカップルによっても違うからねぇ。

日本でも、終電間際の駅のちょっとした物陰とか、このまま行為に及んでしまうんじゃないか?ってくらい、濃厚にイチャついてる男女をよく見かけますよね。
またそういう人たちに限って、かな~り地味めなルックスだったりするのが味わい深いんだけど……、ようやくパートナーができた!っていう喜びのあまり、だったりするんですかね。

こばなみ:
友人の話ですが、淡白そうに見える彼なのに、付き合ってみたら、信号待ちとかで昼間っからジーンズに手を突っ込んできてお尻を生で触ってきたって。かなり彼女のことが好きだったので、それも喜びのあまり!? 大人しそうな彼だったのに、見かけによらずやるなぁって……。

ちなみに、女子部員のご意見としては、こんな感じです。

Q. おさわり、キスなど外でイチャイチャしてくる彼。あなたはどうする?

とはいえ、酔っぱらったりなんかすると、多少ゆるくなってしまうことはありますよね(笑)。

宇多丸:
まぁなんにせよ、双方合意のもとで、お互いそれで楽しんでるなら……っていうのが大前提だよね。
今回の相談の問題は、たかこさん側は繰り返し拒絶の意思を伝えているのに、というところですよ。

だって、「目の前に好きな人がいるのだから止められないのは仕方がないことだ」って、この返しどうよ? 
僕、すっごくイラッと来るんですけど。

こばなみ:
この連載でも声に出して読みたくなるインパクト大なセリフがちょいちょい出てきますけど、これは相当キテますね。

宇多丸:
「目の前に好きな人がいる」と、たとえ相手が嫌がってても、性的なちょっかいを出すのを「止められないのは仕方がない」って、ぶっちゃけかなりヤバい理屈でしょ。
その論理で行くと、セクハラだなんだって「仕方がないこと」になっちゃうよ!

ただまぁ、こういう風に、自分の衝動をコントロールできてない件を、あたかも自然の摂理のように語って正当化しようとする男が、残念ながら相変わらず一定量、世の中にいるのもたしかなわけですけど。
二言目には、やれ「本能が」だの、「DNAが」だの、本来取り扱い注意な用語を、ものすごーくうかつに、ドヤ顔で持ち出してくるたぐいの輩ね。
もしくは、「お前のことが本当に好きだからこそ」「俺のことが本当に好きならば」で全部許されると思ってるような、甘ったれた、実際のところひたすら自分のことしか考えてないヤツ。

そういう手合いにはさ、「五億歩譲って、仮にそのウンコな言い草が正しいとするなら、じゃああなたは、犬猫と同じく、強制的な去勢が必要なタイプの生き物だってことですね?」って言ってやればいいんですよ!
 「私は人間とお付き合いしたいので! ではさようなら!」って。

まぁ、たかこさんの彼はきっと、まだ若くて余裕がないっていうのもあるんだろうけどさ。それにしたって……、一回は本気で痛い目に遭わないと、学ばない気もするなぁ~!
 このまんま無反省に歳取っちゃうと、普通にサイテーなセクハラ親父になるだけって感じもするし。

ということで、たかこさんが「慣れるしかない」なんて理不尽な話なわけはもちろんなくて。

むしろ、今度またしつこく迫ってきたら、一度もっと本気で、キレていいと思います!
 で、それでもグチグチ言ってたり、逆ギレしてきたりするようなら、話が通じないバカってことが本格的にはっきりしたんだから、スパッと切っちまえばいいですよ、マジで。
さっき言ったように、たぶん、長い目でみればそれが彼のためでもあると思うし。

こばなみ:
人生で初めての彼氏って書いてありますけど、まだたかこさん24歳ですし。

宇多丸:
仮にも、目の前にいるとムラムラが止められないくらいの女性だってんだから、次の相手にも事欠きませんよ、きっと。
いずれにしても、男はみんなこう、というわけじゃないのを知る意味でも、普通にもうちょい他の人とも付き合ってみるのもいいんじゃないですか?

そうこうするうち、今度はたかこさんのほうが積極的に、ところ構わずイチャイチャしたくなるような男性が現れるかもしれないしさ!

こばなみ:

きゃっほ~!! ヒューヒューだよ!!



【今週のお絵描き】


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この記事は、女子部JAPAN公式WEBで2015年8月15日に公開したものを再編集し、掲載しています。


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<プロフィール>

ライムスター・宇多丸
日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のラッパー。
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」(毎週月曜日から金曜日18:00-21:00の生放送)をはじめ、TOKYO MX「バラいろダンディ」(隔週金曜日21:00~21:55)など、さまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。
※ワンマンライブの新シリーズ
「ライムスターインザハウス」や
その他のライブ情報は
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女子部JAPAN(・v・)こばなみ
2010年、iPhoneの使い方がわからなかった自身と世の中の女子に向けた簡単解説本「はじめまして。iPhone」を発行し、「iPhone女子部」を結成。現在はコミュニティ&メディア「女子部JAPAN(・v・)」として、スマホに限らず、知りたいけど難しくて挑戦できないコトやモノをみんなで一緒に体感する企画を実施。最近はフェムテックなど、女性ならではのコンテンツを発信中。



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