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肩こりや体の重だるさは仕事中の姿勢のせい!? 正しい姿勢チェックリスト

理学療法士の岡崎倫江さんに教えてもらいました。

肩こりや腰痛、むくみ、冷え、体のだるさなどのさまざまな不調を、「年のせいだから」「更年期かもね」と受け入れがちなアラフォー世代。前回の記事では、これらの不調は、体の凝り固まりや筋力の低下が原因のひとつだとご紹介しました。

体が凝り固まってしまうのは、体のどこかに負担がかかった姿勢で長時間いることが原因になることが多いよう。
そこで、今回は仕事中の姿勢を見直すための情報をお届けします。理学療法士で(株)キネティックアクト代表の岡崎倫江さんに、デスクワークの正しい姿勢と立ち姿勢についてお聞きしました。

(テキスト:女子部JAPAN編集部・アリ/イラストレーション:オギリマ サホ)

医学博士・理学療法士 岡崎倫江さん

医学博士、理学療法士、食コンディショニングトレーナー、(株)キネティックアクト代表取締役。
理学療法士の視点から、「カラダの仕組みを整える」商品や運動方法を開発。
“動きを治療する”ことで痛みや不調の改善を目指す『プライマリメディカルサポート』を運営。
女性のフィジカルケア、女性の傷害・予防を専門とする。
最近では、女性のためのカラダコンディショニングセミナーを開催中。

セミナーの詳細はこちらより。
(株)キネティックアクトの詳細はこちらより。


正しい座り姿勢をキープして、
体を凝り固まらせない!

デスクワークをするときに、みなさんはどんな姿勢をしていますか?
「疲れないように」と背もたれにぐた〜ともたれかかったり、画面を覗きこむように前のめりになったり、膝のうえにノートパソコンを置いてソファで仕事をしたり…。在宅ワークが増えたことで、自由な姿勢で仕事をする人も増えたかもしれません。

でも、残念ながらどれも正しい姿勢とは言えず、その姿勢によって体の重だるさや肩こり、腰痛などの症状が引き起こされている可能性があります。

では、テスクワークでの正しい姿勢をキープするには、どこに気をつければいいのでしょうか。
岡崎さんによると、イスの高さ、座る姿勢、モニターの高さの3つに気をつけるべきだといいます。

✅イスの高さのチェックポイント

  • 座った時に、膝が90度ぐらいの角度になる

  • 腰が沈み込んでしまうような低いイスはNG

  • 足の裏がしっかり地面につく

  • かかとを少し内側に引くと、お腹にしっかり力が入ってベスト

岡崎さん:
「足を前方に伸ばした状態で座るのは、お腹にまったく力が入らず、いい姿勢とはいえません。足は真下か、ちょっと手前に引いて足裏が床にしっかりつく高さがベスト。この状態なら、自然とお腹にしっかり力が入ります。もし、イスが少し高いようなら、踏み台のようなものを置いて、足裏をしっかり床につけられるような高さにしましょう」

✅デスクワーク時の姿勢のチェックポイント

  • 両腕の肘を自然に曲げて机の上に置き、拳ひとつ分外に広げ、さらに拳ひとつ分前に出してキープ

  • 腕半分ぐらいのところに、デスクの手前のふちがくるようにイスを移動させる

  • 上記の手の位置に合わせて、キーボードを置く

岡崎さん:
「デスクの上に腕ごと全部のせるのではなく、腕の半分ぐらいがのるような位置にイスを動かしてみてください。こうすると、正しい姿勢をキープしやすいです」

✅モニター画面の高さのチェックポイント

  • 画面が目の位置からまっすぐの場所か、15度ぐらい下にあるのがベスト

岡崎さん:
「パソコンのモニターの位置が低いと、どうしても前かがみで覗き込むような姿勢になってしまいます。その場合は、モニターとキーボードを別々のものにするのもひとつの手ですね。
最近は、オンラインでの打ち合わせなども多いですが、画面越しに見ると、前かがみになって姿勢が悪くなっている人はとても多いです。モニターの位置を正しい高さに変えることで、相手からの見え方も変わると思います。ぜひ、試してみてください」


上記が、無理なくデスクワークを行うための基本姿勢です。この姿勢から大きく外れてしまうと、体のどこかに負担がかかってしまうことに。そして、体に負担がかかっている状態で長時間同じ体勢でいると、体のあちこちが凝り固まってしまいます。

膝の上にノートパソコンを置いて仕事をしたり、ソファに座って低いテーブルで作業をしたりするのは、体にかなりの負担がかかるので気をつけましょう。

岡崎さん:
「同じ体勢を続けていると、体の凝り固まりの原因になってしまいます。それが、体に負担のある姿勢であればあるほど、痛みとして出てきてしまうのです。そこで、15分に1回ぐらいは、体を伸ばすなど簡単なストレッチをしましょう。これだけでも、凝り固まりはかなり防げると思いますよ」


体に負担のない立ち姿勢をするには、
重心をかかと側に意識!

デスクワーク以外に、サービス業などで立ちっぱなしの仕事をしている人にも、腰痛や肩こりなどで悩んでいる人も多いですよね。そこで、正しい立ち姿勢についても岡崎さんに聞きました。

✅正しい立ち姿勢のチェックポイント

  • 足は肩幅ぐらいか、肩幅よりも少し閉じたぐらい

  • 足のかかと側に体重がかかっているようなイメージで立つ

  • かかとの真ん中と足指の人差し指が一本の線の上に立つ

岡崎さん:
「立ったときに、お腹が前に突き出て、休めのような体勢になっている人が多いですね。足裏の前指あたりに体重がかかってしまっていると思うので、これを意識的にかかと側にしてみてください。そうすると、自然と骨盤が正しい位置に戻ります」

これまで、自己流の立ち姿勢や座っている姿勢をしてきた方も、今からでも正しい姿勢を少しずつ意識することで変わることができます。ただし、体が凝り固まっていたり、筋力が低下している状態のまま、姿勢だけを正しく戻そうとすると、最初は違和感があったり、かえって痛みとして出てしまうことも。

そうならないためにも、まずは体の凝り固まりをほぐしてから、正しい筋力をつけることをはじめてみてください。それを行ったうえで、正しい立ち姿勢、座り姿勢を意識してみましょう。

体のほぐし方や正しい筋力のつけ方は、こちらをチェック。

立っている姿勢や座る姿勢が悪いのは、筋力が低下して体が支えられなくなり、重力に負けて潰れている状態だと岡崎さんは言います。姿勢が悪さは見た目の悪さだけでなく、体にも痛みとしてあらわれてくるので、良いことはありませんよね。

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健康的で正しい姿勢を手に入れるためにも、まずは体の凝り固まりをほぐして、家でできる簡単なエクササイズをしてみましょう。

そしてデスクワークの正しい姿勢や立ち姿勢をすることで、さまざまな不調の改善にもつながります。さらには、まわりの人に与える印象も変わるかもしれません。
結果、自分自身の気持ちも前向きになれたらうれしいですね。

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この記事は、女子部JAPAN公式WEBで2022年3月15日に公開したものを再編集しています。


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