叔母から送られてくる大量の手作りお菓子。美味しいけれど食べきれない...、捨てるのも罪悪感があり...。【ライムスター宇多丸のお悩み相談室444】
✳️今週のお悩み✳️
母方の親戚にとても料理上手な叔母がいるのですが、2カ月に1回くらい大量のお菓子が送られてくるのに困っています。核家族なのでそもそもそんなにたくさん食べられないし、手作りなので保存も効きません。仲の良い友達に配っていましたが、限度もあり……。大好きな叔母なのでどうにか気持ちを傷つけずに解決したいのですが、割り切って捨てるしかないでしょうか? 食べ物を捨てることに対する罪悪感もあり、小包が届く頃になると憂鬱になってきます。ちなみに味はとっても美味しいです。
(ぽろろん・42歳・契約社員・東京都)
美味しいのかーい!っていうね(笑)。
ならまだよかったね、ってことだけど、逆に、だから余計捨てるのが心苦しい、みたいな面もあったりするのかな。
これ単純に、「次から量を減らして」とか言っちゃダメなのですかね?
普通に考えればもちろん、それが一番だよね。
「いつもありがとう~、めちゃくちゃ美味しいよ!」というのをまずは強調しつつ、「……ただ、うちの人数的に、ちょーっと多いのよね……。もったいないから半分くらいでいいよ?」的なバランスでね。
しかし、それも言いづらいというなら……やっぱ、必要なぶんだけいただいて、あとは黙って捨てりゃいいんじゃない?(笑)
でも罪悪感が……!ってことですけど。
無論その気持ちもわかりますけどね。
僕も完全に、出されたもんはできるだけキレイに平らげたい派ではある。
ただ、たとえばですけど、外食で初めて行く店とか、一品がどんくらいの量なのか、わからなかったりするじゃん?
仮にそこで、明らかに食べきれない分量がドカンと来ちゃったとしたら……それはもう、不可抗力ってことじゃないですか。
それでも頑張って残さない、みたいなガッツをつい発揮したくもなっちゃうもんだけど、そのせいで具合悪くなっちゃったりするのも、バカバカしいじゃんよ。
そういうときは、お店ならお店の人に詫びつつ勇気を持って残す!で、ぜんぜんいいと僕は思いますよ。
ホントに問題な食品ロスって、そういう個人レベルの話じゃないから!
なので、叔母さんのお菓子も、そういう不可抗力フードの類だと考えて(笑)、拝みながら捨てればバチも当たらないと思うんですけどね。
それより懸念されるのはさ、これは親とか祖父祖母、親戚のおじさんおばさんあるあるだと思うんだけど、こっちが食べられる適量とかまーったく意に介してないというか、もう腹いっぱいだっつってんのに「そんなこと言わないでいっぱい食べなさいよ~、ホラこれもこれも!」って感じで……要は、いくら言っても聞いてくれない、って傾向ないですか?
あるある!
あれ、なんだろうね、とにかくいっぱい食べさせるのがいい、というイズム。
たぶん、育ちざかり食べざかりのイメージのまま来ちゃってる、ってことじゃないかと思うんだけど。
こっちもそれほど若くもなくなってるのに、まだ子どもだと思われてるから、余計食べさせられる(笑)。まだ中学3年生くらいだと思われてる量が出てきますよね。
そうそう、これ好きだったでしょ?とかね。
なみちゃんはいっぱい食べるもんね~って。
運動してるから食べるでしょう、とかね。いつの話なんだ……(笑)。
相談の叔母さんも、ぽろろんさんがめちゃくちゃ食べてたイメージが強いのかもしれない。
だから大量に届いちゃうんでしょうね。
で、誰かにあげられればいいけど、手作りだからあげにくいってのもあるだろうし。
でも、もしそういうお食べ~叔母さんだったら、言って傷つくんですかね?
傷つく以前に、聞いてくれない可能性が高い気がする(笑)。
そもそもさ、こっちがどのぐらいの量やペースで食べるかをまったく気にせず送りつけ続けてる時点で、言っちゃえばちょっと、自己中心的なノリの人なわけじゃん?
完全にこれ、おばさんのペースですよね。
そういう人って、いろんな理屈がその人のなかで自己完結してるから、「いつもちょっと多いんですけど」とか数回言ったくらいじゃ、「あらそう?」って聞き流されて終わり、ってこともぜんぜん考えられますよ(笑)。
なんか、供給過多を調整できるような受け皿が、身近にあればいいんですけどね……。隣の食いしん坊家族、みたいな(笑)。
前に取材したところでおやつを引き取ってくれるところがあるのですが、手作りがダメなんですよね……。
それでみんなお腹壊しましたなんてことになったら、大変だもんね。保健所マター。
それかもう、道の隅っことかよく見ると蟻んこの列とか意外とよくいるから、彼らにパラパラとふりかけて、寄付してあげるとかどうですか?(笑)
お菓子が何かによりますけど、冷凍しておくのはどうですか?と編集部メンバーが言っていました。とはいえどんどん来ちゃうと、またたまっていってしまうかもですが。あとは別の食べ物にアレンジする、とかでしょうか。
まぁ、どれもあんまり根本的な解決とは言えなくて申し訳ないけど……。
一番の正攻法はやはり、叔母さんを直接説得することだ、というのに変わりはないわけですが。
ただ、それはいろんな意味で一定以上のめんどくささを伴うであろうことも確実だから、やはりできれば避けたい、というのであれば、かたちはどうあれ「内緒で処分」する以外にないわけで。
となればあとは、その中でぽろろんさんが、比較的罪悪感を抱かないで済む方法を選ぶしかない、ってことですからね。
僕個人は単に「余ったぶんは捨てる」でまったく問題ないと思うけど、「ただムダにした感」を軽減する意味で、アリに寄付もマジでおすすめ!(笑) 功徳感すらある!
ちなみに、自分が趣味で作ったお菓子を週末だけ売ってる、みたいな個人店とか、たまにあるじゃない?
叔母さんも、ホントに腕があるならそういうのにチャレンジしてもらってさ、そのありあまる「おすそ分け欲」を、親戚ではなく社会に分配していただく、というのはどうですかね?
かえって自信つけちゃって、こっちへの仕送り量も増えちゃったりして……(笑)。
あと、売り物なんだと思うと、こっちもますます捨てづらくなっちゃったり?
逆効果もありうるな。要注意!
いずれにせよ、基本的な考え方として、「お菓子の受け取りと処理は、叔母さん孝行のうち」と思っておく、というのは、ひとつあるかもしれないですよね。そんなの言われるまでもなく、かもだけど。
お菓子も困るほど作れてるうちが華というか、叔母さんの元気のバロメーターでもある、みたいな……。いつかはこの件だって、「あれホント困ったよねー」なんて親族間で笑い合う、いい思い出になってゆくことは間違いないわけだから。
改めて結論をまとめると、言って良し捨てて良し、困るのもまた良し!ということですかね(笑)。
いつにも増してあんまりズバッとした回答じゃなくてすみません……。