生後5カ月の我が子に市販のケーキやナッツ、お蕎麦などを食べさせようとする義母。アレルギーの心配などを説明してるのだけど理解してくれず……!【ライムスター宇多丸のお悩み相談室363】
✳️今週のお悩み✳️
1歳半の子どものいる働く母です。義母への対応についてアドバイスいただけたらと思い、投稿しました。週末に義両親の家へ子ども・夫と3人で遊びに行くのですが、子どもの食べ物について義母がアバウトすぎて困っています。離乳食が始まると、柔らかさや食材の種類、味の薄さなどに気をつけながらだんだんと大人の食事に近づけていくのがセオリーだと思うのですが、義母は何のお構いもなく、生後5カ月の頃から市販のお菓子(ケーキ、チョコパイ)や、ナッツ類、お蕎麦なども私たちに確認せず食べさせようとすることが たびたびあり、慌てて止めるということが何度もありました。その都度、離乳食の進み具合を伝えたり、甘いもの・味の濃いものを食べさせるのはなるべく遅くしたい、アレルギーについても心配なので今はまだ食べさせたくないなど説明してきましたが「まあ! そうなの!?」と毎回初めて聞いたことのようにびっくりするのも、よく意味がわかりません。言えばすぐ食べさせるのをやめてくれるのですが、食べ物を子どもの目の前に出して「ママがだめだって~」と言ってから引っ込めるのもストレスに感じています。私も伝えているし、夫から言ってもらったり、義父から言ってもらったりもしましたが、状況は何も変わりません。義母は孫に愛情を感じてくれていると思うし、祖父母と接する時間は子どもにとっても大事だと思いつつ、もし自分が気がつかないところで勝手に何かを食べさせられていたらどうしようという不安もあります。どう言ったら義母に伝わるのか、理解してもらえるのか、アドバイスをいただけないでしょうか? ちなみに天然なところがある義母ですが、認知症などの症状はありません。
(くままま・32歳・東京都)
宇多丸:
今回の答えはわりとはっきりしてますよ。
要するに夫のほうの家族の問題なんだから、まずはダンナ、お前がなんとかしろよ!って話でしょ。完全に夫側の責任問題ですよ。
あっちの家に行くのだって、つまるところそっちの家族サービスに付き合ってるわけだからさ。
それが、これだけくまままさんの心労になってしまっている時点で、もっと真剣に対処してくれないと、ダンナも義父も。
だからそこは、はっきり文句言っていいところだと思いますよ。「あなたからもっと厳しく言い聞かせてよ!」って。
もちろん、義母も悪気があってやってるわけじゃないのもたしかだろうけどね。
たぶんだけど、物事の変化というのを、まだ軽く、甘く捉えてるんだと思いますよ。「あら最近はそんな感じなの。私たちの頃はね……」程度の、単なる相対的な「違い」だと考えてるんだと思う。絶対的に正されるべき「進化」や「進歩」ではなく。
一時が万事その調子の人っているでしょ。ジェンダー問題でもなんでも、「最近はなんかめんどくさいねぇ」みたいなノリで、全部わかったような気になっちゃってるタイプ。
もちろん歳を取ってくると多かれ少なかれそういうところは出てきちゃうもんでもあるだろうから、我々自身も自戒しなきゃいけないんだけど……。
いずれにせよ、お子さんに与える食べ物に関しては、おっしゃる通りアレルギーのリスクもあるし、わりと本気でなんとかしなきゃいけない件ではありますよね。
こばなみ:
最悪、死に至ってしまうことだってあるわけですもんね。
宇多丸:
その調子だときっと、コロナ対策とかもユルユルそうじゃん? ビシッと線引くとこは引いてもらわないと、やっぱ心配ですよね、それは。
たとえば、そういうアレルギーのキツめの事例をネットとかで探して、見せつければいいんじゃないですか。義母がショックを受けるくらいのやつ。
で、「こうなったら困るから、改めてくれないようならしばらく連れてくるのやめますよ?」と、きっちり脅す!
もちろんくまままさんではなく、ダンナの仕事として、ね。
まぁ、食べ物のことに限らず、おじいちゃんおばあちゃんがこっちのしつけと違う甘やかし方しちゃって困るみたいなのって、よく聞くことではありますよね。
変な服買ってきちゃうとか(笑)。
こばなみ:
ありますよね。どこの家からも、少なからず聞こえてくる。それぞれ、自分のやり方があって、それが一番いいって思ってるからなんでしょうね。
宇多丸:
とは言え、祖父母としてなにかはしてあげたい欲というのもそれはそれで否定しがたくあるだろうからね……、適度にそこをガス抜きさせる意味で、お願いしたいことはこっちからどんどん具体的に指定していく、というのはどうですかね。
もしなにかプレゼントいただけるなら、今はここで売ってるこれが助かります、みたいな。
そうやって普通に話ができるくらいなら苦労してない、ってことなのかもしれないけど……。
とにかく今回の件に関しては、お宅のお母さんの問題なんだから、まずはそっちで責任もって対処してね、っていうシンプルな話だと思いますよ。
だって、くまままさんからは義理のお母さんに物申したりとかしづらい、なんてこと、考えるまでもなくわかることじゃんねぇ。
こばなみ:
言いづらいですよ~。
宇多丸:
だから、自分でしっかりケリをつけようとせず、基本くまままさん案件みたいにして済ませてきたっぽいダンナも、けっこう問題あると思いますよ。
こばなみ:
夫、ちゃんと言ってくれるといいけど。
宇多丸:
そこでまだグダってるようなら、はっきり怒っていいと思います。
この件に限らず義理の親への対応なんて、そっちサイドの家族が最初から、くれぐれも配偶者に気など遣わせないよう、じゅうぶん配慮しておくべきことだと思うんですよね。
それが、なんで当たり前のようにこっちがメインで背負わされてんの、って話ですよ。
まさかとは思うけど、育児は母親マターだろとか考えてねぇだろうな?って。
こばなみ:
根底にあるそれが現れているのかも……。
宇多丸:
万が一、それでもまだダンナがちゃんと動こうとしないようなら、マジで帰省ボイコットして自衛してくしかなくなっちゃうよね。
そこまで行くともう、夫婦としてどうなの?って域だけど。
パートナーとして、最終的には話がちゃんと通じる人であることを祈るばかりですよ……。
改めてまとめると、くまままさんが義母のイズムを直接食らわないで済むような状況をそもそも作るべき、そしてそれは完全にダンナ側の義務でしょ、ということです!
くまままさんはこの件、あんま背負わなくていいよ。迷わずご自身なりの子育てを貫いてくださいませ。
こばなみ:
子育てだけじゃなくても、義理の親問題全般に言えることですね。自分サイドの家族のことは自分で調整しないと!
あと本当、自分も加齢にともない、気をつけなきゃなと思いました。私のときは~って、経験談ってもちろん役に立つこともあるだろうけど、時が経つにつれ環境がどんどん変わっていってるので、そこに目を向けて発言しないと、ですね。