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イマ彼とこのまま行けば結婚するけど、元彼は特別な人。忘れるにはどうしたらいい?【ライムスター宇多丸のお悩み相談室355】


✳️今週のお悩み✳️
私には付き合って3年になる彼氏がいます。とても私のことを大事にしてくれる人です。優しすぎるが故に少し頼りないところもありますが、このまま行けば結婚すると思います。それなのに、このまま結婚して本当に良いのだろうか?と思ってしまいます。5年前に別れた彼氏のことを、いまだに引きずっているのです。高校時代から付き合っていた彼とは、私が当時相手を思いやる気持ちが足りず自分本位だったせいで、振られてしまいました。別れた後も、1年に1度はお互い近況報告をする仲です。もう5年も前のことなのに、その人の話す言葉が好きで、特別な人です。相手も今は彼女はいるけれど、最後には私のことを特別な存在としてくれるんじゃないか?とどこか期待してしまいます。元彼は私の気持ちはわかっていますが、「すぐに白黒つけようとするなよ」と言ってきたり、今までも彼女と別れて付き合おうとはしないので、彼の中で私はもう終わったことなんだと思います。客観的に見れば、今の彼氏を大切にして、元彼とは良き友人として接した方がいいとはわかってます。私はどうしたら昔の彼氏を忘れることができるのでしょうか?
(みかん・26歳・会社員・東京都)


こばなみ:
私、これ、自分がこの彼氏の立場だったら?と想像しちゃったんですけど。

みかんさんみたいに、実はオットにそういう忘れられない元カノがいて、それでいま私と結婚生活を送っているけど、心のなかでは元カノを想い続けていたら……と思うと、悲しくなってきちゃいました。そんなこと、考えもつかなかったけど、ゼロとは言えないですよね。

宇多丸:
まぁ、誰かをつい想い続けてしまうとか含め、人の気持ち全般、こればっかりは「抱いてしまう」ものであって、正しい/正しくないでコントロールしきれるもんでもないからねぇ。内心で何を考えてようがそれは勝手ではある。

とはいえ同時に、それをどう実際の言動に反映してゆくかに関しては、当たり前だけど責任が生じてくることでもありますからね。

こばなみが想像してみたように、イマ彼側がそれをもし知れば、深く傷つくであろうことはまず間違いない。

ちなみにその元彼のほうは、実のところ、どういうつもりなんだろうね。
「すぐに白黒つけようとするなよ」ってこれ、どういう意味?

こばなみ:
元彼としては、友達としてやっていこうよってことですかね。
でも、みかんさんは、友達として付き合いたいわけじゃないのですよね。

宇多丸:
要は、最後には私に戻ってくるんじゃないかっていう、淡い期待を抱いてるってことだよね。

こばなみ:
粘り勝ちみたいなことですか? ずっとゆるゆる友達関係を続けていたら、2周まわって戻ってきた、みたいなことを期待してるってこと?

だったら、今の彼とは結婚しちゃダメですよね。

宇多丸:
今の彼は「とても私のことを大事にしてくれる人」って表現だから、みかんさん側が好き好きってよりは、「きっとこういう人と一緒になったほうが幸せになれるんだろう」的な、一種合理的判断に基づくお付き合い、という言い方もできると思うんですけど。

もちろん明らかにイイ人ではあるんだろうし、こちらの一方的な都合で無闇に傷つけたり振り回したりしていいはずがないのは言うまでもありませんよね。

極論、マジで1ミリたりともバレないなら、少なくとも表面上はなんの問題もない、とも言える。

イマ彼にも疑いが生じる余地がないほど惜しみない愛を注ぎ続け、なおかつ元彼との関係も墓まで持ってゆく覚悟で守秘しつつキープ、というようなことが可能だと確信できるのあれば、じゃあまぁ自己責任でどうぞ、と言うしかないけれども。

たださ、みかんさんはこれ、いざとなればソッコー、元彼のほうに走る気マンマン、という感じもあるよね、確実に。

本気でそうなんだとしたら、イマ彼との関係はやっぱり、引っ張り続けるほどに罪深さが増す、とは言えちゃうかもしれませんよね。

このまま結婚していいのかな?は、ホントは彼のほうのセリフだよ!ってことだよね。

ちなみに元彼とは、定期的に会ってるってことだよね?

こばなみ:
そうじゃないですか。

宇多丸:
元彼は元彼で、みかんさん側の気持ちを知っていながら、つかず離れずを続けているわけだからね。なかなかズルいというかなんというか……。

でもまぁぶっちゃけ、みかんさんが期待しているような一発逆転の復縁劇というのは、現状あまり可能性として高くはない雰囲気もしますけども。

こばなみ:
みかんさんのなかで、元彼との思い出が、美化されてるところも絶対あると思います。

宇多丸:
そうね。

イマ彼と付き合って3年目ということだから、ちょうどお互いのテンションがひと段落したような頃合いだよね。

そのタイミングだから相対的に元彼のほうが上がって見えがちという、身もフタもない面も間違いなくありますよね、きっと。

こばなみ:
5年前に別れたということですから、21歳ですよね。初めての彼氏かどうかはわからないですが、かなり印象的だったんじゃないでしょうか。

宇多丸:
だから、そういう言わば「遠きにありて思うもの」だから良く思える、というところもあるかもしれないよ、と。

仮にここで元彼ともう1回付き合いだしたとして、じゃあそれでオールOKになるかというと、もちろんそんなわけもなくて。

その先はまた、テンションが下がってきたり嫌なところを見ちゃったり、リアルなお付き合いゆえのもろもろと、直面してゆかなきゃならないわけじゃん?

その覚悟が本当にお互いあるのか?という問題もある。

さて、どうしたもんかね。

こばなみ:
これ、もともとは元彼に振られてるわけじゃないですか。「私が当時相手を思いやる気持ちが足りず自分本位だったせいで」とありましたが、だから「今ならそんなことない!」って思ってしまってるのかなって。

宇多丸:
要は元彼とまだワンチャンあるかも、と思ってるってことだよね。

こばなみ:
この感じだと、ないのでは……?

宇多丸:
いやまぁでも、彼は彼で、みかんさんの想いを承知の上で、ここまであえて決定的な線引きはせずに、「白黒つけない」距離を保ってきたような人だからねぇ。

この先どうなるかは誰にもわからないことだけども……。

ただ何にせよ、みかんさんがもし本当に「元彼が戻ってきてくれるのなら、こっちもすぐに飛んでゆきます!」モードなのだとしたら、今の彼とは、結婚はもちろん、このまま付き合い続けるのさえも、道義的にはちょっとどうなんですかねぇ、と僕は正直思っちゃいますね。

元彼が実はずっと好きでもいいし、イマ彼にホントにいっさいまったくバレないなら、関係を持ったって別にいいとすら思う。

あるいは元彼をひたすら待ち続ける、というのでも、みかんさんがそれでいいのなら、別にまったく問題ないんだけど。

ただし、そこにイマ彼は巻き込んじゃ絶対ダメでしょ、ってことですよね。

元彼を本気で待つのなら、イマ彼とは別れましょうよ。

今の彼は、いい人なんでしょう?

そんな人の貴重な人生の時間を、こっちの都合で何年も浪費したあげく、もし本命とうまく行きそうならポイしますとか、そんなの最悪じゃないですか。

イマ彼だって、その間にもっとふさわしい、ちゃんと愛し続けてくれるような誰かに出会えたかもしれないのに……。

こばなみ:
イマ彼がいなければ、元彼にずるずるするのは勝手だけれども。

宇多丸:
そういうことです。

みかんさんにとって今の彼は、どの程度大事な人なのかね。

やっぱり手放したくない!級なのか、いい人だからこそ早めに別れます的なことでいいのか、はたまた向こうがどう感じようと知ったこっちゃないレベルなのか。

こばなみ:
なくしてみて初めてわかるのかも。

宇多丸:
そうかもしれない。

でも、同じことは、元彼にも言えるかもしれない。

今のみかんさんは、そのふたつの可能性の間で、ふらふら揺れ動いている状態ですよね。

だからと言って、安全策のつもりで両者にベットし続けても、誰も得しない結果にしかならないですよ。

なので、できるだけ早めにどっちかに舵を振りきったほうがいいと思う、僕は。

そのためにもやっぱり、まずは元彼の本当の気持ちを、改めてしっかり確かめてみる以外にないんじゃないかなぁ。

「率直に言ってほしいんだけど、ワンチャンあります?」って。

それでもし彼も「やっぱ俺にはみかんが一番だ」的テンションで応えてくれるなら、あとはどうぞお好きに、というだけだし。

逆に芳しい反応が返ってこないようなら……、その件は胸の奥にしまいこんで、何事もなかったかのようにイマ彼を大切にして結婚でもするか、はたまたあえて独り身になって「わたし待つわ、いつまでも待つわ」状態に入るか、なんにせよ考えどころでしょうけども。

こばなみ:
「どうしたら昔の彼氏を忘れることができるのでしょうか?」ってことですけど。

宇多丸:
そりゃあ「新たな夢中になれる対象を見つける」のが一番だろうけど、それって「ホームランを打て」っていうのと同じで、役に立つ答えにはまったくなってないんだよね。

あとはもうひとつ、ホントにヨリを戻したあげく、改めて「こいつ、実はぜんぜん良くねぇわ……、てかむしろ、もう完全に嫌いかも」くらいにリアルなとこまで行っちゃう、って手もありますね。

ほぼ本末転倒の荒療治ではありますけど……。

それと、みかんさんが元彼に固執してしまう要因のひとつに、「お互い特別な関係なんだ」という強い思い込みがあるように思うんですよね。

だから、元彼の口からそこを完全否定するような発言がはっきり聞ければ、みかんさん側の「対」幻想もそこで崩壊して、彼への執着心が少しは薄れたりしないかな、と。

いずれにしても、改めて元彼にホントにホントの気持ちを問いただしてみる、というのが第一歩であることに、変わりはないんじゃないですかね。

ひょっとしたら引き続き「すぐ白黒つけんな」論法でのらりくらりとその場を切り抜けようとするだけかもしれないし、最悪「じゃあもう会わない」となるかもしれないけど、それを含めてこの先どうするか、真に決断できるのはやっぱり、みかんさん自身だけなんで。

そしてそこで、人として最低限、イマ彼側からの好意を無神経に利用~搾取するようなことだけはしてほしくないなぁ、ということに尽きますね、僕らの意見としては。

それがいかに残酷なことかは、みかんさんもよくおわかりでしょう?

別れる優しさもあれば、死んでも隠し通す優しさもある。

彼がいい人ならなおさら、そこだけはきちんと考え抜いて、行動していただきたいなと思います。

こばなみ:
なかなか元彼に聞くのは勇気もいると思いますが、吹っ切れないならなおさら一歩気持ちを進めたほうがいいいと思うので、えいや!とがんばってください。ファイトーッ!



【今週のお絵描き】

画・宇多丸



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<プロフィール>

ライムスター・宇多丸
日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のラッパー。TBSラジオ「アフター6ジャンクション」(毎週月曜日から金曜日18:00-21:00の生放送)をはじめ、TOKYO MX「バラいろダンディ」(隔週金曜日21:00~21:55)など、さまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。

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女子部JAPAN こばなみ
2010年、iPhoneの使い方がわからなかった自身と世の中の女子に向けた簡単解説本「はじめまして。iPhone」を発行し、「iPhone女子部」を結成。2015年からは「女子部JAPAN」として、Webでのコンテンツ発信とイベントを企画・実施。2022年からは「F30プロジェクト」と題して、リーダーとして働く女性の生声を取材し、noteで発信。女性活躍推進など、"女性"という枕詞がなくなる世の中を目指している。



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