カップルのように会い続けている彼に彼女がいることが判明。どうしたらいい?【ライムスター宇多丸のお悩み相談室25】
✳️今週のお悩み✳️
バツイチ、二人の子持ちです。 好きになった人と会っているうちに体の関係になってしまい、誘われるがままその後もカップルのように会い続けていました。が、彼女がいることが判明。ん? と思うことが以前からあったものの、堂々と二人で出かけてくれるし子供たちとも仲良く遊んでいた為気づかないフリしてた感じはあります。それでも、やっぱり好き。どうしたらいいかわかりません。今も、彼女がいることを知らないフリして会ってます。
(大阪lover・33歳)
宇多丸:
ちなみにさ、以前の相談で「バツイチ子持ちの40代で恋愛対象として見えますか?」というのがあったけど、ほーらほーら! バツイチとか子持ちとか関係ないってことが、ここで証明されましたね。恋にそれらは関係ないってこと。
こばなみ:
当にそうですよね。わたしのまわりの年上男性もガールフレンド作りに精を出しており、いつも頭にお花が咲いてますよ(笑)。年とかバツとか関係ないんですね(しみじみ)。
宇多丸:
もちろん、他にステディな相手がいるのに……っていうのが、決して「正しい」ことではないのは前提にね。
でも、このコーナーを読んでるような人はみんなそうだろうけど、
人間、「正しさのみにて生くるにあらず」でしょ?
そこをここで責めても始まらないからね。
とりあえず、「堂々と二人で出かけてくれるし子供たちとも仲良く遊んで」くれるなんて、結構な度量だよね。
それこそ、一時のアバンチュールだけのつもりだったら、そんなところまで踏み込まないんじゃないかな。
もし相手が遊びのつもりだったのに、「今度、子供にも会ってくれる?」なんて持ちかけたとしたら……、フツーは男、逃げますよ!
または、よっぽど気が弱くて言えないのか。
断れない女がいるように、断れない男っていうのもいますからね!
でもやっぱり、人目も気にしないし子どもとも仲良くしてるっていうのは、別にこのまま結婚したっていいかな、と思ってる可能性は、全然あるよね。
こばなみ:
もしくは、そういうの全然気にしない不思議ちゃんか。え?付き合ってるなんて言ったっけ?みたいな感じで、複数人と図々しくも関係をもって、しゃーしゃーとしている人とか? たまにそういう人、いますよね。
宇多丸:
うーん。でもねぇ。
ものすごーく楽観的に考えると、彼女はいるけど、そっちとは気持ちが離れ気味、でもなかなか別れきれず……という状況のなか、今や気持ちは完全に大阪loverさんに傾いている、というようなことも十分あり得るけど。
いずれにせよ、遅かれ早かれ、彼女がいるかどうかに関しては直接聞いてみなきゃダメだよね。
「知らないフリ」を永遠に続けられるならいいけど、それができないからこんな相談してるんでしょ!
ただしここで重要なのは、その質問を切り出す際、絶対に怒っちゃいけない。
結論はどこに持ってくかはともかく、この場合、質問に対して彼が「ウソをつくか否か」をチェックするのが最大の目的なわけですよ。
今回のパターンのように「別にちゃんと彼女がいるらしい」とか、相手に落ち度があることがハッキリしている場合はなおさら、「正しさ」を楯にとっても何も生みださない、どころか、過度に理詰めで追いつめてしまうと相手を余計に防衛的にさせてしまって、さらに厄介度を増す、というのは、男女間でなくとも、人間関係全般に言える話だと思います。
それよりも、『北風と太陽』の教訓じゃないけど、「自分が悪かった」という気持ちを自然に起こさせるように仕向けたほうが、よっぽど実際的な成果を上げられると思うんですけどね。
例えば、最初に「アンタ、ホントは彼女いるんでしょ!」なんて問い詰めちゃうと、相手もついつい自己防衛本能が働いて「そういうお前だって!」みたいに、売り言葉に買い言葉になっていってしまいがちだけど……。
逆に、まったく怒った気配も見せず、むしろ申し訳なさげに話を切り出しておいて、「でも……それでも好きなの!」とか言ってごらんなさいよ。
男側の後ろめたさが一気(かつ勝手)に「愛いヤツめ〜!」的な気持ちに反転して、その場で王手かけられる可能性も出てくるっていう。
こばなみ:
なんだかドキドキしてきました。
宇多丸:
もちろん、100%こっちが遊びっていうのが判明するパターンもあり得るわけだけど。
それでも、疑心暗鬼のままとか、知らないフリし続けるとかよりはずっとマシだと思うけどなぁ。
例えばさっきの質問に対する受け答えで、「あ、この人ウソついてる!」っていうのがわかっちゃったとする。
「ごめん、実はオレ……」とかじゃなくて、稚拙にごまかそうとしてるのが見えちゃったパターン。
でも、そういうのでさえ、あなたにとっての「最悪」の結末でもなんでもないから。
だって、「実は自分に対して誠実じゃない相手」をいい機会に判別できたんだから、むしろラッキーじゃん!っていう。
ニコッと笑ってお別れして、さっさと次行けばいいんですよ、次!
どっちにしろ、あなたが明らかに「正しい」件であればあるほど、わざわざ怒る=マイナスを作ってあげる必要なんてない。鷹揚に構えてりゃいいんです。
こばなみ:
ホントこれ、恋愛だけじゃなく、仕事とかもそうだし、人間関係全般で言えることですねぇ。メモメモ。
宇多丸:
iPhone女子部のみなさんに言いたいですが、何につけても、「終わってもいいや」っていうのじゃないかぎり、怒って切り出したらダメです!
結論:
切り出し方はNot怒。むしろ菩薩。
相手の誠実度をチェックし
継続か終了か判断を。
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この記事は、女子部JAPAN公式WEBで20★★年★月★日に公開したものを再編集し、掲載しています。