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一緒に出かけたり楽しい会話をしたり、せめて一人でもいいので同性の友達を死ぬまでにつくりたい!【ライムスター宇多丸のお悩み相談室225】


✳️今週のお悩み✳️
こんにちは。いつも楽しく拝読しています。現在1歳女児を子育て中の専業主婦です。生まれてこのかた同性の友達ができたことがありません。子どもの頃から周囲の人との会話が苦手で雰囲気も暗く、知り合いを作るのも一苦労でした。今はなんとか短い立ち話程度ならできる知り合いはつくれるようにはなりましたが、一緒に出かけたり楽しい会話をしたりできる同性の友達はいません。友達になれたらなーと、こちらから話しかけたりしても、失言で相手に不快な思いをさせてしまったり、天気がどうとか当たり障りのないつまらない会話から発展することがなかったりします。ニコニコしながら聞き役にまわろうとしても笑顔が疲れてしまったり、リアクションを間違えてしまったり、相手の不快にならない返しが思いつかなかったりでぎこちないものになってしまいます。たまたま友達グループに入れてもらっても、上記の理由からか100%いてもいなくてもいい存在感のない人になります。LINEのグループトークでも私の発言後に流れが止まってしまったり、みんなの発言時にはある反応や返事のレスがないことが多いです。ちなみに、自分で言うと嫌な感じですが、顔は割と整っているため異性からのお誘いは人並み程度にはあり、結婚もできました。異性の友達をつくろうとしたこともあったのですが、告白されてしまったり、異性としての好意が鬱陶しくなり無理でした。せめて一人でもいいので同性の友達を死ぬまでにつくりたいので、何かアドバイスをいただければ幸いです。長文になってしまいましたが、よろしくお願いします。

(うわまえはねこ・29歳・千葉県)


こばなみ:
ずいぶん前に、友達に関する相談で「友達って“つくる”もんじゃない、“できる”もんだ」っていう回答はありましたけど、今回はまた別問題で、なかなか難題ですね。

宇多丸:
前のその相談は、ほかに友達がまったくいないってわけじゃなかったもんね。

で、改めて、大人になってから友人になるのってどういうパターンがあり得るかな、と考えてみたんだけど……、やっぱさ、仕事相手のなかで特に気が合う人とか、共通の趣味があるとか、同じ店の常連だとかでもいいんだけど、とにかく「共通の話題や目的がある間柄かどうか」に尽きるよね。

こばなみ:
私も思い起こしてみると、大人になってできた友達って仕事で出会った人しかいないです。

宇多丸:
子どもの頃は、近所とか学校とか、なんにせよこっちの意志と関係なくまとめられた集団のなかで、たまたまノリが合ったメンツとなんとかうまくやってく以外に、友達をつくる手段なんてないからさ。
だからこそ、そこでうまくやれないと、逃げ場がない!ってことになっちゃいがちで。

もちろん大人だって、職場や、それこそ近所のママ友ならぬ「ママ知り合い」との人間関係とか、「こっちの意志と関係なくまとめられた集団」に属さざるを得ない局面は子ども以上に多いんだけどさ。
でも大人なら、自分の意志でそれ以外の選択肢を選ぶことが、現実にはそうそう簡単ではないにせよ、本質的にはできるわけじゃん。

だから、まずは何より、うわまえはねこさん自身が「どういう人と一緒にいたいのか、友人になりたいのか」ってところをはっきりさせないと、29歳にもなると「ただ漠然と友人を見つける」 のはそりゃ難しいよね、って気はする。

たとえば、年配の人に多いけど、囲碁仲間みたいなのがいたりするじゃん?
碁っていう共通言語さえあれば、どの街にも碁会所なんかあるんだから、そこ通ってりゃそのうち特に気が合う人だって見つかるでしょうよっていう。

こばなみ:
まさにうちの父です! 行ってますよ。で、友達できてる、たしかに!

宇多丸:
ね! 素敵だよね、そういうの。

だからやっぱり、まずは趣味とか仕事とか共通の知人とか、とにかくなんらかのとっかかりがないと、すでに自分の世界が出来あがりきってる大人同士が「フラットに」友人関係を築くのは、そりゃ難しいでしょっていうより、そんなことあり得る?って思っちゃう。

うわまえはねこさんはさ、既存の「友達グループ」 にうまく入れてもらえなかったって言うけど、そんなの当たり前だろ!って僕は思うけど。
僕だって誰だって、すでに仲良しで、すっかり関係性が出来あがってる何人組のなかに後から入り込んでいくなんて、普通にかなり難しいことですよ。まして、一緒に盛り上がるような話題もろくにないようなら、そりゃ浮くに決まってるよ!

こばなみ:
共通の話題が子育てとかなのかもしれないですけど、子育てってやり方がみんな違うから、共通の話題じゃなくなりますからね。逆にいざこざも生まれやすそう!?

宇多丸:
もちろん、そのなかから仲よくなる人を見つけられるならそれはそれでいいんだけどさ。
何度も言うけどしょせんは「ママ知り合い」なんだから、そのなかでうまくやれない自分はコミュ障!とか思い悩むような必要はまったくないよ。
一見仲よさげなママ友グループだって、メンバー全員がハッピーだとは実は限らないし。

あと、「失言で相手に不快な思いをさせてしまったり」って文中にあるけど、それだって、うわまえはねこさんがそう思い込んでるだけ、っていう可能性もあるよ。
だってさ、「あなた失礼よ!」とかって直接言われたわけじゃないんでしょ?
逆に、それなりに親しくないとそこまで踏み込んだやりとりしないと思うんだけど。
「きっと、あの発言で嫌な思いをさせてしまったのだろう……」とか、一人合点しちゃってるだけなのかもしれないよ?

いずれにしても、「たまたま友達グループに入れてもらって」の件がうまくいかなかったのは当たり前! そりゃ誰だってそうなるよ。
そもそもあんまりウマが合わないメンツのなかに入っていっても、なにやろうが無駄ですから。

それよりまず、友達になれる人がいそうな場所とか集まりとか、そういうのを見つけるアンテナのほうを張らないと、特にうわまえはねこさんの場合は。

こばなみ:
共通の話題がないと、そりゃ天気の話ばっかりになっちゃいますもんね。

宇多丸:
逆にさ、たいして共通点のない人たちともぐいぐい友達になれちゃう人って、なんかちょっと、どこかがおかしいんじゃないの?って感じが僕はしちゃいますよ。
「友達をつくるのがうまい」とか、ただ図々しいだけなんじゃねぇの?って。

こばなみ:
うまくなる必要もないですよね?

宇多丸:
だいたい「うまい」ってなんだよ! 
友達ってそういうことか?って感じがどうしてもしちゃう。

なので、とにかくまず、友達の前につくるべきは、趣味!

こばなみ:
趣味がなかったら……!?

宇多丸:
そうなんだよね。実は「好きなものがない」っていう人が一番難しいんだよね。
逆に言うと、なにかしっかり本気で好きなものがある人は、たいていのことは乗り越えられるんですよ。
自分で自分を幸せにするすべを知っている、というか。

なんだっていいんだけどなぁ。お花でも短歌でも囲碁将棋でも、それこそアイドルの応援でも映画鑑賞でも……。
そして、そういう趣味が合う人たちの集いっていうのが、どこかに必ずあるからさ。近場じゃなくても、今ならネットで、同好の士っていうのといくらでもつながれるわけじゃない?
で、そういうところに顔出してると、そのなかでも特に人懐っこい方っていうのが、たいていいますから。お節介焼きとも言うんだけど(笑)。こっちが引っ込み思案だったり出不精なのを見越して、いろいろこまめに誘ってくれたりするわけですよ。
そしたら、別にその人とそこまで親しくならなくても、界隈をうろちょろしてるうちに、さらにいろんな人と会う機会が増えて、なかには本当に気が合う人が見つかるかもしれない。
仮にそこまでビビッと来る人とは出会えなかったとしても、「界隈をうろちょろしてる」時点で、完全な孤独ではもうないわけだから。

そこは恋愛と同じかもしれないよね。
向こうから勝手にワラワラ人が寄ってきてよりどりみどり!っていうような体質の人じゃない限りは、ホントに「合う」人と出会うためには、いろんなところに出ていって、確率を上げていくしかない。
うわまえはねこさんは、どうやら異性に関してはワラワラ側の人生だったみたいだから、そのぶん友情方向は人並み以上にクエスト努力が必要ということで、まぁある意味トントンなんですよ(笑)。両方頑張んなきゃいけない人だってたくさんいるんだし……。

もし、どうしても新たな趣味が見つけられないっていうんなら、とりあえずオンラインゲームやりゃいいよ! 
『ライムスター宇多丸とマイゲーム・マイライフ』のゲストの方でも、オンライン通じて友達ができた!って方がけっこう少なくないですよ。キラキラして見える芸能人だってそうなんだから!

こばなみ:
オンラインゲームでおすすめありますか?

宇多丸:
いや、ゲームは人によって好みがはっきりわかれるから、そこは自分で見つけてもらわないと……、あ、そうだ! テレビゲームもいいけど、ボードゲームの集まりに参加してみるのはどう?

こばなみ:
女子部のイベントですごろくやさんに行きましたよ!  めちゃめちゃ面白かった!!

宇多丸:
でしょ? 
ボードゲームを趣味にするのはいいかもね。

僕のラジオ番組でも何度もお世話になってますけど、すごろくやさんはとても親切ですし、もちろん全然ひとりでもイベント参加できるし。
子連れの会もあるんじゃないですかね?

こばなみ:
ありました! すごろくやさんイベント情報はこちら

宇多丸:
ボードゲームやカードゲームは、キャッキャキャッキャと楽しんでるうちに自然と人とコミュニケーション取れちゃうものだから、ホントいいんじゃないですかね。
単純にすっごく面白い、興味深い世界ですし、オススメですね。

こばなみ:
趣味を楽しんでみると、なんとなく友達できてたなんてことにもなりそうですしね。

宇多丸:
まぁなんにせよ、あんまり「友達つくらなきゃ!」「つくれてない私はダメ」みたいなモードにならなくていいと思いますよ。
そもそも誰だって「うまく」友達を増やしてたりするわけでもなんでもないし……、まして、たまたま近所に住んでいたというだけのママ知り合いグループとホントの友人同士になれる、なんていうのは、ほとんど宝くじに当たるみたいなもんだ、くらいに考えてりゃいいですよ。

「死ぬまでに」ってことなんだから、もっと気長にかまえてさ。
趣味に限らず、たとえば「行きつけのバーをつくる」とかでもいいんだけど、とにかく要は「人的ネットワークにつながっていくようなチャンネルを増やす」ということを、それも「あくまで自分個人の楽しみの一環として」実践していければ、だいぶ心持ちや状況も変わってくるんじゃないですかね。

こばなみ:
なにかまた困りごとがあれば、お便りくださいませ~!



【今週のお絵描き】



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この記事は、女子部JAPAN公式WEBで2018年2月10日に公開したものを再編集し、掲載しています。


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<プロフィール>

ライムスター・宇多丸
日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のラッパー。
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」(毎週月曜日から金曜日18:00-21:00の生放送)をはじめ、TOKYO MX「バラいろダンディ」(隔週金曜日21:00~21:55)など、さまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。
※ワンマンライブの新シリーズ
「ライムスターインザハウス」や
その他のライブ情報は
こちら
※シングル「世界、西原商会の世界! Part 2 逆featuring CRAZY KEN BAND」が配信中! Victorサイト限定CD盤もリリース!
詳しくは
こちら


女子部JAPAN(・v・)こばなみ
2010年、iPhoneの使い方がわからなかった自身と世の中の女子に向けた簡単解説本「はじめまして。iPhone」を発行し、「iPhone女子部」を結成。現在はコミュニティ&メディア「女子部JAPAN(・v・)」として、スマホに限らず、知りたいけど難しくて挑戦できないコトやモノをみんなで一緒に体感する企画を実施。最近はフェムテックなど、女性ならではのコンテンツを発信中。




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