【静岡】女性視点での風土づくり、ヤマハ発動機の女性プロジェクト「YAMAHA-motor Woman Forum in Marketing (YWF) 」
日本全国でがんばっている女性を紹介する「のぼり坂47」プロジェクト。今回は、二輪の製造・販売で知られるヤマハ発動機株式会社の女性主体の社内プロジェクト「YAMAHA-motor Woman Forum in Marketing (YWF)」のみなさんに聞きました。
‟女性”に限らず、垣根のない交流を生みだす社内Webサイトを立ち上げ
YWFは、ヤマハ発動機社内で2017年に発足した、女性を中心としたプロジェクトチームです。チームメンバーは公募と部署推薦で構成され、1年または長くても2年ほど携わるのが基本的なルールです。2020年度は5名が各部署から参加し、メンバー全員が自身の部署での業務と掛け持ちの状態で活動しています。
“ウーマンフォーラム”と名前がついていますが、メンバーは女性限定ではなく、男性でも参加可能となっています。
<各メンバーが参加したきっかけは?>
・YWF講演会に参加したことがきっかけで、学びを深めたいという思いと、他部署と関われる点が魅力で参加しました。(永井)
・船外機(ボート用エンジン)を作る部門に所属しているのですが、女性は部門の1割にも満たない程度です。2018年から部門独自に女性活躍推進が始まったこともあり、全社でこれほど多部門が集まったタスクチームがあることを知り、これまで自分が製造部門として見てきた見識を広めるとともに、他部門の視点や知識を吸収したいと参加を決めました。(石津)
・YWFは社内全体の雰囲気を変えていく活動であり、自身の部署に対しても活かせることがあるのではないかと参加しました。(井美)
今年度は、これまでの活動の課題を洗い出した結果、「女性視点への偏り」「ダイバーシティインクルージョン」の視点から、社内向けWebサイト作りに注力しました。
制作したWebサイトは、社内からアイディアへの意見やメンバーを募集する『助っ人広場』、より私的な相談ができる『十人十色』の2つです。女性だけでなく全社員の誰もが自由に発言できるようにしたことで、新しい気づきの場として浸透しつつあります。
Webサイト作りについては素人ばかりでしたが、子会社にIT系会社があるので力を借りながら、なんとか2020年11月末にリリースすることができました。
女性視点をはじめとした「多様性」から生み出される力
YWFは、ヤマハ発動機社内で2017年に発足した運営チームです。もともとは、バイクなどの男性色が強い製品が多いヤマハ発動機だからこそ、女性視点を取り入れた戦略、商品開発、マーケティングなどに対する取り組みの必要性から発足しました。
これまでの3年間は、社内の風土づくりはもちろん、女性視点に関するマーケティングなどについて勉強できる場として「講演会」の運営、社員自らがマーケティングを行う実践の場「LADY PJ(レディプロジェクト)」の提供を中心に活動の幅を広げてきました。
2019年度までは上記のような「女性視点」に重きを置いて活動してきましたが、今後は女性だけを切り分けて考えず、さらに深い意味での「ダイバーシティ&インクルージョン」への取り組みが不可欠だと気づき、2020年度の活動内容(社内Webサイト作り)をスタートさせました。
<ダイバーシティ&インクルージョンの実現に向けて望むことは?>
・2つのサイトは、少しずつ社内に浸透している段階です。これらのYWFのサイトが、社内での日常的な会話になるように、さらに盛り上げていければと思っています。また、Webサイトを通じて、目的とするダイバーシティ&インクルージョンへとつながっていけばと思います。(永井)
・今は男性・女性の性別が取りざたされることが多いですが、そこだけに囚われず、ダイバーシティにこの活動が広がっていけばいいなと思っています。それぞれのダイバーシティが当たり前になっていく、そんな活動の広がりを持っていけたら理想的だと感じています。(新美)
・具体的な部分では、Webサイトの運用、システムの改善を図る必要性を感じています。所属部門の仕事と両立する形でWebサイトの運営をしているため、作業ボリュームを抑えて、負担の少ない範囲で運営できるようにすることも、長くサイトを続けていくためには必要だと感じています。(山﨑)
全国の女性へメッセージ
「女性活躍推進」といわれると、どうしても「一人でがんばらなきゃ」と感じてしまう人もいるかと思います。でも自分一人でがんばるのではなく、周りと話しながら作っていく、そんな一緒にがんばれる環境づくりが大切なのではないかと感じています。(永井)
結婚後も育児、仕事と、女性に求められることが多い時代。「期待に応えたい」からこそ、がんばり過ぎちゃうこともあると思います。身近な人でも、そうでなくても、自身と似た境遇の人=‟ロールモデル”を見つけることが大切だと思います。ちょっとでも不安や悩みを吐き出すことも重要!自分自身のペースで歩んでいけたら素敵ですよね。(石津)
自分自身の感覚や感性をぜひ大事に、ときに開放してください!10年前と比べたら女性を受け入れる環境もだいぶ進んできていると思います。男性社会に倣うのではなく、女性ならどう変えられるのか、どう生みだせるのか。あなたの感覚を素直にアピールしていってほしい!私自身もそうしていきたいと思っています。(新美)
自分で語ること(自分の言葉)に、自信をもってほしい!自分の気持ちを上手く表現できるようになれば、周りも変わっていくのではないでしょうか。良い方向に向かっていくためにも、一緒にがんばっていけたら嬉しいですね。(井美)
やりたいことがあれば、ぜひとも積極的に行動してほしい!女性ならではの閉塞感や動きづらさも社会的に改善されてきているはず。自分の想いを大切に、後悔することなく行動していってほしいと思います。(山﨑)
★好きな言葉★
「まずはやってみる!」これは上長からも言われていますし、活動するにおいて全員が意識していることですね。完璧を求めてはなかなか動きだせない。サイト作りも、まずは公開してみるところから。その後必要に応じて修正していこう!の精神で、何ごともチャレンジしています。
女性視点を生かした「YAMAHA MOTOR WOMAN FORUM in Marketing(YWF)」
YWF代表アドレス: YWF@yamaha-motor.co.jp