【長野】ちの旅を通じて地域貢献に取り組む「一般社団法人ちの観光まちづくり推進機構」
日本全国でがんばっている女性を紹介する「のぼり坂47」プロジェクト。今回は、長野県茅野市ちので旅を通じて地域づくりをおこなう「一般社団法人ちの観光まちづくり推進機構」の田子直美さんに聞きました。
地域の人たちと一緒に観光を生みだし、理想の街づくりを目指す
私たちは地域の方々と協力して、観光を通じた街づくりをする団体で、仲間とともに活動をしています。
たとえば、地域のおばあちゃんに「味噌作りを教えてもらいたい!」とお願いし、先生として味噌づくり体験をお願いしたり、昔から農機具を作って販売している職人さんに「包丁を作る体験ができないか」と持ちかけたり。冬には小学校の校庭がスケート場になると聞いて、「一緒に滑らせてもらえないか」とお願いして体験を作ったり。地域の方々と協力して、「暮らし」にまつわるさまざまな体験を生みだしています。
ちの旅アクティビティを作る際は、お話しをうかがうだけでなく、実際にその現場でいつものお仕事を見学させていただいたり、実際に体験させていただくことで、本質からブレない「リアル」な体験を作ることを心がけています。
私たちのゴールは、「ちの」が世界から選ばれる観光地域であり、若者の移住人気No1地域になること。そして住民が誇りをもって暮らしている地域になることです。
ボスの熱いメッセージに心動かされ、活動に参加
私は2017年4月からこの活動に参加しています。きっかけは、もともと山が好きで、長野への移住を検討していた際、銀座NAGANOのスタッフさんに熱くおすすめされたこと。
また募集にあたってのボスからのメッセージに惹かれたからです。
「日本版DMO※としての成功事例は未だありません。ちの版DMOは全国ですすめる地域づくりのトップランナーを目指します!」
「道なき道を進む困難はありますが、社会貢献を通じた充足感に加え他ではできない経験と能力、そして志が身につきます」
ボスのこういったメッセージから「未来を託されたチーム」だと感じ、素直に素敵だと思いました。
※DMOとは・・・Destination Management Organization(デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション)の頭文字の略で、観光物件、自然、食、芸術・芸能、風習、風俗など、当該地域にある観光資源に精通し、地域と協同して観光地域作りを行う法人のこと。観光庁が規定した日本版DMOは、『地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人』
そうして、地域おこし協力隊として入社し、自分を含めて協力隊が五月雨で入ってきました。
前職では成果を上げてきたメンバーばかりでしたが、街づくりについてはド素人ばかり。何をすればよいかもわからず、教えてくれる先輩がいるわけでもなく……。
はじめは、地元で昔ながらの商売をしている方や農家さん、この地域ながらのものに関わっている方などを紹介していただき、お話を聞いたり、私たちの想いを伝えたり。漬物やお茶をいただきながら、自分のルーツやなぜ長野に来たのかを話すなどして、まずは個人的に関係性をつくることからはじめました。
信頼関係がなければ何もはじまらないことばかりなので、そういう意味では紆余曲折は現在進行中。失敗もたくさんしているはずだけど、なぜかほとんど覚えておらず……(笑)。
目指すのは、人の魅力で集まるディズニーランドのような街!
大きな目標としては、世界から選ばれる地域になることで、この地域のもつ様々な課題を解決することです。そのために、みんなが「なんとなくいいと思うもの」ではなくて、誰か一人でも「すごくいい!」と思う商品を作り続けるなかで、地域のなかでこの事業に関わる人をもっと増やし、喜ぶ人を増やしたいです。
お客さま、担い手さん、事業者さん、そして私たちにとってもよい、四方よしを目指したいと思っています。地元の方々がこの地域にもっと誇りを持てるようになり、地域全体がおもてなしモードのエリアになって、街がディズニーランドになるようなイメージです。アトラクションではなくて、人の魅力で人が集まる地域になるよう尽力していきたいですね。
今は、2021年4月、古民家一棟貸の宿泊事業「ヤマウラステイ」のグランドオープンを目指して、清掃スタッフさんと一緒に各物件の管理を行っています。
スタッフさんは現在、20代~70代の約20名程が活躍してくれています。昨年10月に前任者から引き継いだときは、とにかく毎日の作業をやっつけることで精一杯。至らないことだらけで心苦しい毎日でしたが、年末にやっと、一人ずつ時間をとってお話をすることができたことが大きな転換点となりました。お一人お一人の事情や感じていることも理解できましたし、さまざまな提案をしてくださる方もいて、ありがたく、またあらためて皆さんと一緒に目指したいところも共有できました。
年明けからは、お任せする部分を増やしてみたところ、スタッフさん同士のチームワークで、スピードupやレベルupが進みつつあり、嬉しい変化に感謝の日々です。
今後もこの調子で一緒に成長し、お褒めの言葉をたくさんいただける、スーパーホスピタリティクリーンチームを目指したいです!
★好きな言葉★
伝える前にさんざん葛藤しても、伝えた後にまた一人で反省……。そんな繰り返しですが、本気だからこそ伝えないといけない、信頼しているからこそ厳しいことも言わないといけない。そんな伝えるべきことがあると思います。伝え方には気を付けながらも、大切なテーマは避けることなく向きあえる自分でありたいですし、伝えあえる関係性を築いていきたいと思っています。
全国の女性へメッセージ
私を含め全国で頑張る女性の皆さんは、日々いろいろな想いを抱えているかと思います。「ヤマウラステイ」はそんな様々な気持ちが少しゆるまる、静かで心地よい空間です。コロナが落ち着いた頃には、会いに来て下さったら嬉しいです。その際には、ちの旅案内人としておもてなしさせていただきます!
「一般社団法人ちの観光まちづくり推進機構」
一般社団法人ちの観光まちづくり推進機構
ちの旅案内人 田子 直美
〒391-0001 長野県茅野市ちの3506モンエイトビル2
TEL:0266-78-7631
https://www.facebook.com/chinotabi/
https://www.instagram.com/chinotabi/
E-mail:tago@chinotabi.jp
Webサイト:chinotabi.jp