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話が長い同僚(編集者)、まわりにも「あいつ話なげーわ」と言われているのでなんとかしてあげたい!【ライムスター宇多丸のお悩み相談室233】


✳️今週のお悩み✳️
こんにちは。私は都内で、おそらくこばなみさんと同じような仕事をしています。業務は書くというより編集寄りです。同僚についての相談です。仲のいい子で、とてもいい子なんですが、話が長いんです。まわりの人も密かに「あいつ話なげーわ」と言っているので、なんとか直したほうがいいと思い、軽くは彼女に言ってみたんですけど、そこまで直らないといいますか。打ち合わせのときなどは、みんなが退屈顔になる前に、私がカットインして、話をまとめたりしているのですが、そうできないときもあるので、心配になっています。嫌われてほしくないし、でも話は長いのは直らないし。なにかいいアドバイスの仕方はないでしょうか。会議の場合は、「結論から話してはどうだろうか?」と言ってはいるのですが、いつも時系列にことこまかに話したり、そこまで説明しなくてもいいのにというところを、膨らませて話しています。

(エディッ子・34歳・東京都)


宇多丸:
この、話が長いというか、はっきり言えばヘタな人も、エディッ子さんと同じく編集のお仕事ということでいいんだよね?

まぁ、別にしゃべりを生業としてるわけでもない人がそこまで話術のレベルを気にすることもないでしょとは基本思うけど……。
たださ、「話の要点をつかんで、簡潔かつ的確に再構築~提示する」ってこれ、編集者に求められるセンスそのものだからさ!(笑)

その意味では、もうちょっと物事を整理して話すよう心がけさせるっていうのは、その彼女にとっても編集的思考の訓練になる、という言い方はできるかもだよね。

こばなみ:
絶対大事! 
結論から話すクセをつけるとかは、確かに手っ取り早いかもですね。

宇多丸:
ちなみに本人は、話が回りくどい、まどろっこしいって周りに思われてるという自覚はあるのかな?

こばなみ:
一応言ってるみたいだけど直らないので、そこまで意識がないのでは?

宇多丸:
万が一、本人もいちいち「またやっちまったー!」的に落ち込んでいるんだとしたら、またちょっとアプローチも変えなきゃいけないだろうけど……。

個人的には、ツッコまれてもあんまり意に介してなさげな図太さ含め、僕の周りにいる人間でその同僚の方と一番近いのはやはり、DJ JINかなと思いましたね(笑)。
前も話題に出したかもだけど、話しながら自分で先に笑っちゃったりする、まぁ典型的なアレですよ(笑)。

ただ、僕らはそういうとこ込みで面白がってるから……、ヤツの話を聞きながら、「このくだりいるか?」とか、「うん、そこは飛ばしていいから!」とか囃し立てつつ、要は、いつも話が要点を得ないことも、その人のキャラクターの一部として愛しているというか。
そういう風に、話が滞っている状況自体を言わばエンターテインメント化していければ、少なくとも会話として楽しいというか、ストレスにはあまり感じなくなったりしますよね。

まぁ、会議とか、仕事絡みだと皆さん、なかなかそう悠長に構えてる余裕もないだろうけど……。

とにかく、もしエディッ子さんとその同僚の方の間に信頼関係がしっかりあるなら、そんな感じのボケ/ツッコミ芸として、場をむしろ和ませる方向に持ってくというのはどうですかね。

こばなみ:
会議の場とかでも、業界的には比較的やりやすそうな気もしますしね。

あと、時系列というより、細かく説明しちゃう人もいますよね。
資料に細かく書いてある、まさにそれ「あとで読めばいいじゃん」みたいなところを全部読んじゃったり。
そのとき私は、突っ込める相手だったら、両手でカニみたいなポーズ(そこカットして!という意味)をしたりします。

宇多丸:
その話の何がキモで何が枝葉かを判断して、場合に応じて優先順位をつけたり取捨選択していくっていう……、だからそれ、完全に編集に絶対必要な思考プロセスだろ!(笑)

ガチで編集者としてのセンスを磨く訓練でもある感じで行くなら、例えばだけど、これから話すことにまず「見出し」をつけさせる、みたいのはどうかな?

こばなみ:
いいですね! 何にでも見出しをつけてみるっていうのは、話も整理できそうですし、編集スキルも確実に上がりますね!

宇多丸:
エディッ子さんの「結論から話してみては」っていうアドバイスにも近いんだけどさ。ただ見出しの場合、みなまで語らずとも、例えば「◯◯がまさかの……!?」みたいなことでもいいわけじゃん。
要は、最終的に出る結論そのものよりも、事前に予想されるそれとのギャップこそが面白いエピソードだと判断したなら、オチはあえて伏せることで聞く人の興味を持続させたほうがいいとか、そういうケースも当然あるわけで。
つまり、よりフレキシブルにその話のキモをつかんで提示するっていうことができるようになるんじゃないかと。

こばなみ:
これ、エディッ子さんにとってもいいかも。

宇多丸:
そうそう。彼女の話を聞いてる他の人たちも、じゃあ自分ならこの話にどういう見出しをつけるのか、どう要約するのか、自分でも考えてみるクセをつけてみてもいいんじゃないかな。
そうやって、職場全体で高め合うムードまで持ってければ、最高ですよね。

こばなみ:
ちなみにJINさんは、宇多丸さんたちのツッコミを受けて、けっこう変わってきたんですか?

宇多丸:
だいぶ流暢にはなったよね。彼は彼でラジオをずっとやってるわけだし。
でも、ヘタにスムースにしゃべれるようになったぶん、また話が無駄に長くなりがちだったりして、やっぱりウザみは変わってないという(笑)。

ただ何度もいいますが、僕らはそういうの込みで彼らしさとして愛でてもいるし、お互いわかったうえでツッコみツッコまれてるから。
もちろん、そうやってイジられるのが本気で嫌な人も普通にたくさんいるので、そこはくれぐれも気をつけないといけないけど。
なんにせよ、言っちゃえば誰かが話しベタなんていう程度のことで、やたらとギスギスしたりはしたくないものですからね。

こばなみ:
例えば、話が無駄に長いせいでその場の雰囲気がかたくなっちゃったり、ついついギスギスしてしまいそうなときは、相手のキャラなどもかんがみつつ適度なツッコミを入れたりして、その空気をエンタメに変えていくようにする、って感じですかね。
それはそれで、これまたすごい編集力というか、現場力が身につきますね! 
私もがんばろ~!


【今週のお絵描き】


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この記事は、女子部JAPAN公式WEBで2018年4月21日に公開したものを再編集し、掲載しています。


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<プロフィール>

ライムスター・宇多丸
日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のラッパー。
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」(毎週月曜日から金曜日18:00-21:00の生放送)をはじめ、TOKYO MX「バラいろダンディ」(隔週金曜日21:00~21:55)など、さまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。
※ワンマンライブの新シリーズ
「ライムスターインザハウス」や
その他のライブ情報は
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女子部JAPAN(・v・)こばなみ
2010年、iPhoneの使い方がわからなかった自身と世の中の女子に向けた簡単解説本「はじめまして。iPhone」を発行し、「iPhone女子部」を結成。現在はコミュニティ&メディア「女子部JAPAN(・v・)」として、スマホに限らず、知りたいけど難しくて挑戦できないコトやモノをみんなで一緒に体感する企画を実施。最近はフェムテックなど、女性ならではのコンテンツを発信中。




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