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人生初のリーダーを任されたけど、スキルも経験も自信もなくて空回り! こんなとき、どうする? 《リーダーの在り方編-2》

リーダーとして仕事をしていれば、必ずぶつかる
コミュニケーションや人間関係の問題。
相対する人も違えば、状況もさまざまで、
「こうすれば正解」がないのが
難しいところです。

そこで、
女性リーダーたちが実際に体験した
コミュニケーションの課題と
それに対するアクションを
ケーススタディとして紹介。
同じような課題を抱える人のヒントになれば、
という思いで届けていきます。

今回は、製薬会社の営業職(MR)8年目のミハルさんのケース。営業職と兼務で入った会社のCSRイベントチームで、11人のメンバーをまとめるプロジェクトリーダーを経験。はじめてリーダーという立場を任され、どうプロジェクトを進めていけばいいのか。迷って、立ち止まって、投げ出した結果見えてきた、リーダーとしてやるべきこと・あるべき姿も語ってくれました。

ニックネーム:ミハルさん(20代)
◆職種:製薬会社の営業(MR)
◆リーダーを担当したチームの人数:11人(CSRイベントチームのメンバー)
新卒で製薬会社に入社し、地方勤務を経て、現在は都内の病院やクリニックを車でまわって営業をする日々。基本的に楽観主義で、人生に新しい刺激を求めて「なんとかなる」の精神で挑戦。持ち前の前のめりの姿勢で、もう1段階グレードが上がれば管理職というポジションに。


なんとかなる精神で挑戦したけど、「もう、無理!リーダーはできません!」と伝えることに……


私は、営業職の傍らで、会社のCSRイベントチームにもボランティアで参加していました。活動に参加して、3年目にチームリーダーを任されることになったんです。前任のリーダーが私を推薦してくれたので、「経験したほうがいい」というメッセージだと受け取りました。

ただ、私には、これまで部下を持った経験もないし、部活などでもリーダー的な存在の経験もなし。年下の人と関わるような経験もなく、“誰かを引っぱっていく”ということをしてこなかったんです。だから、リーダーとしてチームを引っぱるスキルに自信はないし、チームの引っぱり方もわからない。しかも、メンバーは年上の人ばかり。うちの会社は、年下の人が部下になるようなパターンが多いので、珍しいことではありません。

さらに、当時はコロナ禍で、全国各地にいるメンバーとの打ち合わせは、基本はオンライン会議。対面より意思疎通がしづらいオンラインでチームビルディングしながら、CSRのイベントをつくっていくという難しいミッションでした。

普段の営業は、基本的に一人でやる仕事なので自分だけで仕事が完結します。でも、こういったプロジェクトのリーダーになり、みんなを巻き込んで進めようとしても、上手くいかないものです。メンバーがやりやすいようにプランニングしようと試みたものの上手く回らなくて。逆に迷惑をかけているような気になって、モヤモヤしていました。

そんななかで、営業職のイベントの企画や自己研さんのために通っているスクールのレポートなどが一度に重なって、何をやっても空回りするような状況に。一人で抱えていたら逆に迷惑がかかるし、どうしよう……、もうリーダーは無理だ……と思って、「プロジェクトリーダーは、もうできません」と伝えました。

メンバーの一人からは「リーダーがつらいのはわかる。今回はCSRイベントのチームだからまだいいけど、本来の仕事では決してこういうことは言っちゃいけないよ」と声をかけてもらいました。確かにその人の言う通りです。自分の未熟さを痛感しました。


ビジョンに向けてやるべきこと・自分にできないことを伝えて、役割を分散! 見えてきたのは、自分にできるリーダー像


私は、何かをはじめるときは、「なんとかなる」と思って、見切り発車でやってみるタイプ。新しいことに挑戦するのが好きで、人生にも刺激を求めています。基本的には楽観主義者で、これまではそれでなんとかなってきたんです。今回も「なんとかなる」でやってみたけど、なんとかならずにつまずいてしまいました

CSRイベントチームのメンバーは、ボランティア活動に興味を持って自ら立候補して入ってきた、同じ志を持ち、同じゴールを目指している人たち。一度は投げ出したリーダーですが、会議でもう一度仕切り直し、自分にできないこと、助けてほしいことをしっかりと伝え、メンバーに支えてもらいながら最後までやりきりました

たとえば、私は業務上で使えるパソコンを持っていないので、パソコンが必要なエクセル作業は誰かにやってもらう。そうやって、自分にできないことを洗い出して共有したら「これは私がやります!」と、次々とメンバーが引き受けてくれ、一気に役割が分散できました。

1年の任期を終えて学んだことは、リーダーの役割とは、チームメンバーの状況やキャパシティを把握した上で、プランニングをすること。そして、自分が思い描くリーダー像と私がなれるリーダーは違ったということです

営業職ということもあって、引っぱっていくリーダー=良いリーダーだと思っていました。それが必須条件だとしたら、私は絶対リーダーには向いていないと思います。でも、今回の経験を経て、少し違うのかな、と。どちらかと言えば、みんなと並走していくようなリーダーシップのとり方が、私には向いているし、それがちゃんとできるリーダーになりたいと今は思っています



イラストレーション:高橋由季




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