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“ボーイズクラブ“の飲み会で決議がひっくり返る!? こんなとき、どうする?

リーダーとして仕事をしていれば、必ずぶつかる
コミュニケーションや人間関係の問題。
相対する人も違えば、状況もさまざまで、
「こうすれば正解」がないのが
難しいところです。

そこで、
女性リーダーたちが実際に体験した
コミュニケーションの課題と
それに対するアクションを
ケーススタディとして紹介。
同じような課題を抱える人のヒントになれば、
という思いで届けていきます。

今回は、医療・衛生系サービス企業の企画マーケティング部のマネージャーであるみゆきさん。古い企業体質の中で、謎の結束力でつながり、過剰にがんばる男性社員たちを冷静に観察しながら、自分や後輩のために虎視眈々と場づくりをしているそう。そんな考えになった理由とは?

ニックネーム:みゆきさん(30代)
◆職種:医療・衛生系サービス会社 企画マーケティング部
◆部下の人数:4人
新卒で現職の会社に入社。支社営業からブランドのプロダクトマネージャーに抜擢される。その後、新たに立ち上がった企画マーケティング部に異動、昨年よりマネージャーとして部下4名と事業企画やWEB戦略、サスティナブル戦略、PRなど、幅広い分野を担当する。多忙な日々のなか、大学院に通って2022年に見事MBAを取得。


なぜ、飲み会の席で大事なことが決まる? 女性の意見は無視?


オーナーでカリスマ性のある社長がワンマン主導し、“営業あってこそ”で50年続いてきた会社なので、基本は男性社会。考え方も古いのが当社の特徴です。

私がマネージャーを務める企画マーケティング部には、上に本部長と部長がいますが、どちらも競争社会の真ん中で、泳ぎ続けてきたタイプです。部長は休暇も取らず、体調を崩してもなかなか受診せず、「自分に厳しくあることが正」というスタンスで働いていて、見ているこちらが辛くなるほど。「その昭和的な働き方が続くと、いざというときに相談しにくいからやめてほしい」と進言しても、習性が身についてしまっているようで、なかなか変わる様子はありません。

さらに驚くことは、男性同士が自然とつくっている「ボーイズクラブ」の存在です。このご時世、女性社員がしょっちゅう飲み会に呼ばれることはなく、それはそれでありがたいのですが、自然と社長や幹部にお供するのは男性ばかりになり、仕事の大事な方向性などもその場で決められていく……という構図に、疑問が膨らむばかり。だんだんと、「幾度も語り合った熱い仲間(主人公)」+「まわりの女性陣(サポーター)」という雰囲気が醸成されていくのを感じます。

もちろん男性側に性差別の意図はなく、女性のアフターファイブ事情に配慮してくれた結果だと思うのですが……、悪意はないのに参画度の差が生まれてしまうのが、難しいところだと感じます。

せめて仕事の情熱は、仕事の中で語るようにお願いできたらいいですね!



後輩世代が気持ちよく働ける会社にするために、社内での権力が必須。目指すは、初の女性部長!


長年、続いてきた慣習がそう簡単に変わるとは思っていません。でも、世代はいずれ交代していくものです。私世代はもちろん、後輩世代が気持ちよく働ける場になれるよう、自分がほしいものは自分で作る気概で、画策を続けるつもりです

私はゆとり世代のせいか、子どもの頃から将来の夢がないことがコンプレックスでした。MBAを取得したら何か見えてくるかなと期待しましたが、やっぱり見つからない。でも、自分を見つめ直すなかで、自分が「人の背中を押して、良い方向に変わるサポートをする」ことが好きだと自覚したんですよ! それって、された側はメリットがあるし、自分もワクワクできる、win-winの関係ですよね。それらを仕事のなかで沢山起こしていけば、貢献しつつ、自分も楽しく働けそうだと気づいたんです。

また、自分の長所に気づいたせいか、昔は「なんでこんなにダメ社員ばっかりなんだ~~!」と腹を立てていたのも、実は「ダメなところも許し合い、支え合うことで、人に暖かい会社になる」ことにつながるんだと、広く捉えられるようになりました。周りが完璧人間ばかりだと窮屈ですよね。逆に弱いところを見せてくれたり、こちらのミスを笑って許してくれる懐の深さに、今日も救われて生きてます(笑)。

とはいえ、やはり男性の方が意見の通りがよく、製品やサービスの検討時も、「女性の視点が欠けている……」と感じることが多いのも事実。やっぱり自己決定できる権力の必要性を強く感じるようになりました。
なので、昇進のチャンスには、どんどんトライしていきたいと考えています! 早く部長くらいになって、気になるところをガンガン変えていきたいです

また、影響力を持てるようになったら、「めちゃくちゃがんばっているのに認識されにくい女性」に光を当てるというのもミッションの1つ。主張はしないけど、影でものすごく支えている女性社員は多いし、そういう人たちがきちんと評価される会社にしたいです

プライベートと両立できないから昇進したくないという人も多いですが、「両立できるように、リーダーとしての働き方、変えますわ~~」くらいのテンションで、自分を優先しながら実現したいと考えています。その姿を見た下の世代に、「スーパーウーマンじゃなくても、リーダーってできるんだ」と思ってもらいたいですね。



イラストレーション:高橋由季




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