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モテるとか合コン行くとかデリカシーなく話してくる彼氏。イライラするのは心が狭い?【ライムスター宇多丸のお悩み相談室134】


✳️今週のお悩み✳️
付き合って1ヶ月の彼氏。合わないんでしょうか。2歳下の彼氏。おしゃべりでなんでも楽しそうに話してきますが、女性関係がらみのこともデリカシーなく話すので、疲れているときはイライラしてしまい、そんな自分は心が狭いなーと自己嫌悪になります。女性関係がらみのこととは、例えば、この前女の子の後輩にイケメンって何度も言われて嬉しかった、俺ってモテるのかなぁ、逆ナンしてくるような子は俺には合うのかな、付き合いで合コン行くかも、元カノが結婚してすごいショック、女友達と終電逃すまで飲んだ、など。浮気するとかではないのです。こういう話を楽しそうにされて、彼女としては何て答えたら良いのかわかりません。イライラすることもあります。でも楽しそうなので、こっちも楽しく聞いてあげれたらなぁと思ってしまいます。彼とは合わないんでしょうか。
(ぱぴこ・30歳・千葉県)


宇多丸:
彼はこれ、ぱぴこさんはそんなことでは怒らないだろうと思ってるからこそ、平気でそういう話をしてくるわけだよね。

もちろんそれは彼の勝手な思い込みと言うか甘えなんだけど、とにかく、ぱぴこさんに対する一種の安心感みたいなものがベースにあるのは間違いないんじゃないですかね。

だから、逆にこういう人は、実際に浮気とかはしないんじゃないですか? 
本当に後ろ暗いところがまったくないからこそ話題にできる、というのもあるだろうし。

こばなみ:
それにしたって、ちょっとウザいわーって思っちゃいましたけど。
モテ自慢を彼女にして、どうしたい?って。

宇多丸:
前にイラストで描いた『3年目の浮気』の歌詞を僕は思い出しちゃいましたね。「♪モテない男が好きなら 俺も考え直すぜ~」ってとこ。
さっきまで謝ってたのに、急にとんでもない理屈で開き直りだすなぁって、子供心に呆れて聴いてたのをよく覚えてますよ(笑)。

なんにしても、彼の言動が、大変無神経であることに変わりはない。
ぱぴこさんが心が狭いわけじゃないです、当然ながら。

特に、いろいろ言ってるなかでも、「元カノが結婚してすごいショック」はないよな……。
ほかの俺モテるんだぜ自慢はさ、まだ、「こちらは別になんとも思ってない=ぱぴこさんしか眼中にない」的な、遠回しのノロケとして解釈できる余地がある気もするけども。
「元カノが~」は、完全に彼側に気持ちがあるって話だもんね。100%アウトでしょ!
 前の相手にまだ未練があるなんて話をヌケヌケとされた現行パートナーが、いったいどう感じるのかとか、まったく考えてもいないのかな……、そう思うと、やっぱりちょっと嫌にもなってきちゃうよね。

最初に言ったように、彼は今、ぱぴこさんとの関係に、すっかり甘えきっている状態なんだと思います。
こんなことを言ったりやったりしたら相手が傷ついたり怒ったりするんじゃないか、この関係性が壊れてしまうんじゃないかっていうような、パートナーシップを維持してく上で最低限の想像力というか、畏れさえ抱けないほどに、安心/慢心しきってしまっている。

たぶんぱぴこさんも、内心のイライラモヤモヤを押し殺して、彼の話を、ひたすらニコニコ聞いてあげてたんじゃない?
 だから彼も、「あ、こういうのオッケーな人なのね」と思っちゃって、どんどん調子に乗っていく結果になっていったのかもしれない。
優しさが裏目に出たケースですね。

もちろんね、知らず知らずのうちに人を傷つけたり怒らせるような言動をとってしまっているなんてのは、大なり小なり、ぱぴこさん含めて誰にだって絶対にあることなんだからさ。その前提があるからこそ、さっき言ったような相手に対する気遣いも生まれてくるわけで。
むしろ、そうなってしまったとき、お互いにどうそこを修復していけるのか、いけないのかってことこそが、持続的な関係を築いていけるかどうかの分かれ目でしょ。

だから、彼と合う/合わないっていう話も、ほかの部分はまだ全然好き!って感じなんだったら、まずはやっぱり、この件について直接ちゃんと話し合って、その結果次第で判断すべきことなんじゃないかな。

たとえば、取り付く島もないくらい逆ギレしてくるようだったら、ぱぴこさんのジャッジも簡単でしょうしね。
彼の側も、仮に本気で「そんなことで怒るなんて!」って考え方をするような人だったとしたら、それこそ、「俺とは“合わない”」って結論を出すいいきっかけになるかもしれないし。
話が早くって両者にプラスだよ!

ありがちなのは、一応平謝りはしてくれるんだけど、結局あんまり直んないっていうパターン。
前の「ツッコミで頭叩くのやめて」がそうでしたよね。

こばなみ:
あの回、けっこう反響ありましたよ。彼や旦那さんがそうだったという方がわりといて、なかには外国でそれやって周囲がドン引きしてやめるに至ったって話も。

宇多丸:
海外でやったんだ! バカですね~。

それはともかく、もちろんね、彼が実はホントにいい人で、ぱぴこさんの訴えを真摯に受けとめ反省して、ばっちり改善してくれるっていう可能性だってあるわけですから。
少なくとも、その方向にむかって誠実に努力してくれるような人なんだったら、全然いいほうなんじゃないかなぁと僕は思いますけどね。

ということで、「それでもまだ好き」って気持ちが強いのが大前提だけど、合わないとかって決めつける前に、彼に一度はチャンスをあげてもいいんじゃないかと。
付き合ってまだ1ヶ月、その程度の微調整は、当然必要な努力だと思ったほうがいいよ!

たださ、ぱぴこさんの「彼が楽しそうに話してることは、こちらも楽しく聞いてあげたい」っていう姿勢も、それはそれで捨てがたいというか、パートナーとして大変立派な心がけだとは思うんだよな……。
頭ごなしに相手の落ち度を正しまくればいいのかっていうと、そしたらそしたで、当たり前だけど、なんだかギスギスした雰囲気になっていくだけだったりもするだろうし。
逆に、ある程度は相手の「正しくなさ」さえも受け入れられるかどうかが、特別なパートナーシップとそれ以外の差って気もするしな……。

だから、ぱぴこさんが思い描くような「あなたも楽しい、私も楽しい」ってバランスがホントに実現できれば、少なくとも彼とぱぴこさんというカップルにとっては、ひょっとしたら一番いいことなのかもしれないよね。
たとえばそれこそ、さっき言ったような「モテ自慢=ノロケ」っていう構図が、もっとはっきり前面に出てさえいれば、ぱぴこさんもそこまで不快にならないで済む、どころかちょっぴり悪い気分じゃないかも……くらいに、なれないですかね?

「あの後輩、やたらとイケメンイケメン言ってくるんだけど、ひょっとしたら俺のこと好きなのかな……、俺は、ぱぴこ以外眼中にないのに♡」「今度、友達の付き合いで合コン行かなきゃなんなくなってさ……、ホントめんどくさいだけだから、早めに抜けてぱぴこに会いに行くね♡」「女友達がどうしてもっていうから飲んでたら終電逃しちゃって……、俺は、ずっとぱぴこのこと考えてたからあんま話聞いてなかったけど♡」
みたいな……、ダメ? 
自分で言ってて顔真っ赤になってきちゃいましたけど(笑)。

こばなみ:
そういうニュアンス込みならいいですよね。ただウザいのは変わりないけど(笑)。

宇多丸:
バカだよね(笑)。
でも、「バカ可愛い」感じっていうのもあるじゃない?
 彼のおしゃべりも、そういう風に可愛げがある範囲ならまだいいんだろうけどね。

改めてまとめると、彼のことが好きならば、まずちゃんと話し合って、こっちの気持ちをわかってもらう努力もしてみようよ、と。
ホントは傷ついてたって聞いて、ごめんすぐ直す!って反応が返ってこないような人なら、ちょっと関係自体を考え直してみたほうがいいかもですね。

いっぽう、ぱぴこさん側も、彼に「勝つ」のが目的じゃないんだから、怒りにまかせて一方的に「彼の落ち度を追求し、断罪する」みたいなテンションになってしまわないように……というのが僕の意見。
大事なのは「お互いを思いやる」ってことなんだからさ。

ただ、その意味でもやっぱり、元カノへの未練話は論外!だよね。ここに限っては、ちょっと厳しめにでも、彼の真意をしっかり問い正しておくべきでしょうね。

で、それ以外のしょーもないモテ自慢は……、どーしてもそういう話がしたいのなら、せめて、こちらに対する配慮や気持ちがベースにちゃんとあることがしっかり伝わるかたちで話してくれよ!ってことですよね。
無論、ぱぴこさんがそれなら許容してもいいかなと思えるなら、そして、彼の本意も実際そこにあるなら、というのが前提ですけど。
なんとかその方向で、結果双方ハッピーになれる着地が見つかればいいですけどね。

いすれにしても、まずはぱぴこさん側の心情を彼に知らしめないことには、なんの進展も望めないことですから。
ま、めんどくさいでしょうけど……、ここから先は、ぱぴこさんの選択ですよ。


【今週のお絵描き】


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この記事は、女子部JAPAN公式WEBで2016年2月20日に公開したものを再編集し、掲載しています。


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<プロフィール>

ライムスター・宇多丸
日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のラッパー。
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」(毎週月曜日から金曜日18:00-21:00の生放送)をはじめ、TOKYO MX「バラいろダンディ」(隔週金曜日21:00~21:55)など、さまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。
※ワンマンライブの新シリーズ
「ライムスターインザハウス」や
その他のライブ情報は
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女子部JAPAN(・v・)こばなみ
2010年、iPhoneの使い方がわからなかった自身と世の中の女子に向けた簡単解説本「はじめまして。iPhone」を発行し、「iPhone女子部」を結成。現在はコミュニティ&メディア「女子部JAPAN(・v・)」として、スマホに限らず、知りたいけど難しくて挑戦できないコトやモノをみんなで一緒に体感する企画を実施。最近はフェムテックなど、女性ならではのコンテンツを発信中。




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