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【滋賀】1,200年の伝統がある朝宮茶の魅力を伝える「一般社団法人お茶芽Dream朝宮」

日本全国でがんばっている女性を紹介する「のぼり坂47」プロジェクト。今回は、滋賀県で1,200年続く朝宮茶の魅力を知ってもらうために活動している「一般社団法人お茶芽Dream朝宮」の広報・地藤久美子さんに聞きました。


朝宮茶の魅力を広めるため、“おちゃめ”に楽しく活動中!

「一般社団法人お茶芽Dream朝宮」は、「ホンモノのお茶の味と文化」を伝えるため、そして1,200年続く朝宮茶の魅力を広めるために活動をしています。

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活動のひとつは、「朝宮お茶芽大学校」。お茶に関わる文化や朝宮地域の魅力を総合的に体験できる講座を開催しています。目的は、この講座で地域の自然と朝宮茶の素晴らしさを感じてもらい、朝宮のファンを増やすこと。そして地域活性化につなげていこうというものです。

キャンパスは、朝宮地域全体。講座を担当する教授は、地域の生産者や高齢者、その道のプロたちです。
現在は休講中ですが、飲むだけでなく、“お茶に関わる文化”も同時に学べる、そんな楽しい講座を企画して受講者を広く募集し、興味ある講座を好きなタイミングで受講できるようにしています。

もうひとつは、「お茶芽なかふぇ」。信楽窯元散策イベントや朝宮茶まつり、マルシェなど、各種イベントへ出店し、朝宮茶の「おいしい飲み方・味わい方」を提案しています。

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ほかには、お茶の実オイルを使ったグリーンティージェノベーゼや天ぷら用のお茶新芽など、お茶を使った新商品や新サービスの開発も。
あと、私たちは社会性のある団体でもあるので、公的事業にも積極的に参加しています。

朝宮茶を通して、団体名でもあるお茶芽=おちゃめに、そして楽しく♪ おいしく♪ をモットーにこれらの活動に取り組んでいます。


朝宮のファンを増やし、地域活性化させようと考えたのがきっかけ

私たちは、朝宮茶を買って飲んでもらうことだけを目指すのではなく、たくさんの人に朝宮地域の良さを五感で体感してもらい、朝宮茶に対して“思い”を持ち、朝宮のファンになってもらうことを目指しています。

地域の住民のみなさんに、自分たちの地域により一層愛着を持ち、誇りに思ってもらえるよう、意識改革をしたい! そして、モノを売るだけではなく、ヒトやコトにつなげ、朝宮地域を活性化させ、美しい自然と環境・文化を次世代に伝えていきたい! そんな想いを持った地域の女性たちが集まり、平成22年に「お茶芽Dream研究会」を立ち上げ地域活動をはじめました。

平成26年には、地元の商工会主催の地域内資金循環等新事業開発検討事業に数人のメンバーが参加したことがきっかけで、新たな出会いが。そのおかげで、平成28年9月に「一般社団法人お茶芽Dream朝宮」を設立し、「朝宮お茶芽大学校」を開校しました。

地域の小学校の体育館を借りて「お茶芽大学校開講式」を行ったのですが、地域の子どもやお年寄り、県や市の要職の方にもお越しいただけたのは、大変ありがたく、今でも忘れられないできごとです。

また1周年記念事業では、当時の滋賀県の女性副知事をお招きして、女性と地域活性化にまつわる基調講演やパネルディスカッションを開催したことも印象深いイベントでした。

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その後、お茶芽大学校は近隣の参加者はなかなか増加しないものの海外の方に人気に。やり方を変えながら取り組んできました。ただ今年に入り、新型コロナウイルス感染症の影響で、海外の方の来日ができなくなりキャンセルが相次いでしまったので、またやり方を考え中です。

メンバー全員がほかに仕事を持っていて、みんな自分の仕事が優先。そのため事業やイベントの際の日程調整が難しく、同一メンバーに頼ってしまいがちなのが今の課題です。



将来的なお茶需要の増加に備えて、収穫、新商品開発などあきらめずに継続!

コロナ禍の今、飲食店の休業や営業時間短縮などにより、日本茶の需要は低下しました。急な需要低下に反応できないため、農業の供給量は変えられず、単価が下がり、ほぼ全農家が収入減になっている状況です。
しかし、必ず日本茶の需要は海外にも広がり、増えると思います! それはお茶がもともと薬であるからです。

日本に茶を持ち帰ったのは、比叡山延暦寺を建てた最澄。その最澄は西暦805年、仏教を学ぶために唐へ渡りました。当時の日本は天然痘が流行し、人々は苦しんでいました。
延暦寺の菩薩に薬師如来を彫り、人々の健康と幸せを願っていた最澄だからこそ、「お茶は薬」と聞いて、これで民衆を救えると思ったにちがいありません。

お茶を持ち帰った最澄は、大津市坂本に植えました。そして、朝霧の出る山の中はお茶の栽培に適していると、815年には信楽町朝宮に訪れ、ここにもお茶を植えました。
現在は大津市には茶業を職とする人はいなくなりましたが、朝宮地域が日本茶の栽培が一番長く続く地域となったんです。

もともと薬と言われていたお茶が健康維持に適していることは間違いありません。コロナが収束したころには今まで以上に健康が人々の関心ごとになるでしょう。そして、日本茶の需要が過去以上に増加すると予想されます。

だから、このまま茶農業を続けてもらうために、お茶の収穫を続けながら、観光業や体験講座で収益を増やしたり、新商品開発をしたりしています。

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お話を伺った広報の地藤久美子さん

ちなみにお茶は、1年に5回刈るんです。もし収穫をやめてしまうと、枝が伸び、次の年にお茶を生産することはできなくなります。だからといって、新たに幼木を植えても5年は収穫できません。なので、将来的な収穫量を確保するためには刈り込む作業をやめるわけにはいかないのです。

現在進めている体験講座や新商品開発は大きな収益とは言えない状況です。
でも、将来に向けてお茶の収穫や新商品開発などはあきらめないで続けていくべきことだと思っています。

また設立5年を経てメンバーの高齢化が問題となりつつあります。この組織を若い方に引き継いでいくために、「楽しく、そして収益の上がる仕組み」を模索中です。



全国の女性に向けてメッセージ

「女性だから」という言葉を言わず、できることからはじめましょう。そして何よりも笑いながら!

私たちの会議は、楽しくゲラゲラとやっています。そうすれば、地域の人々も温かい目で見てくれます。おかげで、テレビ(滋賀県のみの放映)への出演も果たしました!

ちなみに、茶業は男性中心の仕事なんです。でも工夫をすれば女性でもできるはず。
だから働き方が変化する現在、半農で茶業を選んでもらえるのが理想です。現在、滋賀県の農業基本計画に対して、茶業存続のための施策を提案しています。

★好きな言葉★

おちゃめ

この言葉で私たちはつながっています。大きくは、「3つのおちゃめ」があります。

其の一 「お茶愛」お茶と朝宮をこのよなく愛する。
其の二 「お茶女」地域のたくましい?女性が集います。
其の三 「お茶目」みんなを笑顔に! 地域を元気に!!

朝宮茶の魅力を伝える
一般社団法人お茶芽Dream朝宮

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朝宮茶を買って飲んでもらうことだけを目指すのではなく、「たくさんの人に朝宮地域の良さを五感で体験していただき、朝宮茶に対して“思い”を持ち、朝宮のファンになってもらう」を目的に活動しています。

ホームページ:http://otyamedream.com/





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