宇多丸さん、こばなみさん、こんにちは。TBSラジオ「アフター６ジャンクション」内でこのお悩み相談室の本が出る話をしていた際に、宇多丸さんが「悩みを相談した人が、その後日談を知らせてくれることがある」という話をしており、私も知らせねば…..と思い至ってこのメールを書いています。
私はこの連載の343回で「弟が逮捕されました。受け入れなければと思う一方、許す気にはなれず、どうしたらいいかわかりません」という悩みを採用していただいた者です。宇多丸さんとこばなみさんが、思いに寄り添ってくださったことが嬉しく、何度も読み返しました。あれからしばらく経ってから、弟には判決が下され、今は自分の罪と向き合う日々を送っています。弟は裁判の前日に保釈されたので、じっくり話をすることができました。「きちんと生きて償い、親に報いなさい」ということを伝えましたが、今思えば弟の気持ちに寄り添うことのできてない、一方的な説教だったと反省しています。一時はどん底にいた両親は、弟にときどき面会に行き、その道中で観光するなどして、最悪の中で楽しみを見つけているようです。弟は今、塀の中で静かに過ごしていますが、刑期を終えても人生は続きます。両親はそれを支えるつもりで頑張っています。自分にできることは、金銭的な援助か、別の形で暮らしを支えるのか…..、何ができるのかと考えると、ちょっと思考停止してしまいます。でも、弟がまた人生に絶望して罪を重ねないためには、無関心ではいられないんだろうなと覚悟を決めているところです。
夫はこの件に関して、ドライに、でも責めることなく軽やかに接してくれたので、それも本当に助かりました。実は私はこの相談以前にも採用していただいてまして、それは第92回の「私の過去を知っている彼。浮気を疑われ、信じてもらえない……」だったのですが、その彼氏と結婚まで至って、今やたいへん頼れる存在になりました。この悩みについては、お二人のやりとりを胸に（特にこばなみさんの「なんかちょっとイラッとしちゃうのは私だけですか」や、宇多丸さんの「ホントはこの彼に直接いろいろ言って聞かせたいくらいですよ！」というお言葉は痛快で、強い味方ができたようで心強かったです！）、さほど強い罪悪感は抱かず、いろいろあったけど今はあなたが好きよ～というスタンスを崩さずにいました。その結果、やっぱり時間が解決するもので、今は家庭人としても信頼できる存在になりました。結婚してからの方がより仲良くなり、些末な揉め事はあるものの、基本的にはうまくタッグを組んで、労わりあいながら生活できていると思います。
長文になってしまいましたが、このお悩み相談室は自分の人生の重要な時期にいつも寄り添ってくれています。お礼が遅くなり本当に申し訳ありません。いつもいつもありがとうございます。単行本も予約済みです。出版おめでとうございます。これからも、お二人の健康が続く限り続けていってもらえたらありがたいです。大変な日々が続きますが、どうぞお身体に気をつけて、ご自愛ください。
（匿名希望・32歳・中学校教員・神奈川県）

ライムスター・宇多丸
日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER（ライムスター）」のラッパー。
TBSラジオ「アフター６ジャンクション」（毎週月曜日から金曜日18:00-21:00の生放送）をはじめ、TOKYO MX「バラいろダンディ」（隔週金曜日21:00～21:55）など、さまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。

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※SOIL&”PIMP”SESSIONSにRHYMESTERを添えて「初恋の悪魔 -Dance with The Devil-」（日テレ系ドラマ『初恋の悪魔』最終章テーマ曲）が発売中！

女子部JAPAN(・v・)こばなみ
2010年、iPhoneの使い方がわからなかった自身と世の中の女子に向けた簡単解説本「はじめまして。iPhone」を発行し、「iPhone女子部」を結成。現在はコミュニティ＆メディア「女子部JAPAN(・v・)」として、スマホに限らず、知りたいけど難しくて挑戦できないコトやモノをみんなで一緒に体感する企画を実施。最近はフェムテックなど、女性ならではのコンテンツを発信中。