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【福井】鯖江市で若者の地域活動と地域活性化を支援する「エル・コミュニティ」

日本全国でがんばっている女性を紹介する「のぼり坂47」プロジェクト。今回は、福井県鯖江市で若者の地域活動と地域活性化を支援している「エル・コミュニティ」代表の竹部美樹さんに聞きました。


福井県・鯖江市をよくしたいという想いから、地域活性につながる活動を支援


「エルコミュニティ」は、若者の地域活動への参加を促進し、地域の活性化に寄与することを目的としたNPO法人です。そのため、若者による地域活性化のための企画を支援する活動がメインになります。

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エル・コミュニティ代表の竹部美樹さん

具体的には、選考を通過した全国の学生が鯖江の市長となって鯖江をよりよくするためのプランを本気で考える「鯖江市地域活性化プランコンテスト」の開催。
子どもから大人まで幅広い世代の人が集い、鯖江の産業とIT、それらを支える人材を育成する「Hana道場」。

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そして、市内外の人々が集まり、相互に新たな挑戦を支援するコミュニティシェアオフィス「Hana Innovation Lab.(Hana工房)」の運営。

すべての活動の根幹にあるのは、「鯖江という地域をよくしたい」という想いです。

おかげさまで現在、SAPジャパンやインテル、KDDIといった大手企業や地元の眼鏡店など、たくさんの企業から支援を受け、さまざまなチャレンジを続けています。


地元・鯖江市市長のブログを読むようになったのが活動スタートのきっかけ


活動をはじめたきっかけは、鯖江市・牧野市長のブログを読むようになったことから。

私は当時、東京で楽しく働いていたのですが、牧野市長のブログを通して鯖江の情報がわかるとうれしくなり、市長のブログを日々読むようになっていました。そして、コメントを書くようになり、ついには、会ったことのない鯖江出身の私のブログに牧野市長がコメントをくださるようになったのです。

そんなある日、実家に帰省したんです。このとき、久しぶりに地元の商店街を歩いていてみました。そこで気がついたのは、私が高校生のころはまだ賑わっていたはずの商店街がすごく寂しくなっていたこと。そして初めて「私の地元が廃れている…」と実感しました。

市長のブログのおかげで日々、鯖江のことを気にかけていた私はそこで「何かできることはないか」と考え、行動に移しました。それが2008年に開催した「鯖江市地域活性化プランコンテスト」です。

営業活動から地域の人の巻き込みまで最初は私ひとりではじめましたが、鯖江のみなさんはすぐに「おもしろそう!」と協力してくださったのがありがたかったです。

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また、このコンテストに「市長をやりませんか?」というセンセーショナルなのキャッチコピーをつけたのですが、ブログで交流があったおかげで牧野市長は快諾してくださり、このときから今まで13年間ずっと応援してくださっています。

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プランコンテストのおかげで、地元学生たちの育成につながった


ちなみに、「鯖江市地域活性化プランコンテスト」は、選考を突破した全国の大学生が鯖江に集結し、2泊3日の合宿を行います。その間に、鯖江をよくするためのプランを考案し、最終日に市民や市長、企業のみなさんの前で発表するという内容です。

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賞金が出るわけでも、大学の単位がもらえるわけでもありません。しかも、鯖江までの往復交通費も支給されません。
それでも、全国各地から鯖江に縁もゆかりもない大学生がやってきて、鯖江のためのプランを一生懸命考え、提案していきます。

この姿に刺激を受けたのが地元の大学生でした。

全国から集まった優秀な学生が徹夜で鯖江のためのプランを考える。この姿を見た地元の学生はショックを受け、自分たちも考え、行動しようという意識が芽生えたのです。

私がこのプランコンテストをしていくなかで、一番やりたいと思うようになったことは、地元学生の育成でした。
というのもプランコンテストで、東京の学生たちと福井の学生たちの圧倒的な経験の差を実感したからです。都会にあって地方にないものは「経験する機会」であり、そのギャップを埋めたいと考えるようになりました。

実は、プランコンテストの第2回まで、私は東京に住みながら開催していたんです。でも地元の学生たちの育成をしようと思うと遠隔では難しく、鯖江に帰ろうと思いはじめていました。

けれど、東京のほうが刺激があって楽しいですし、鯖江に戻ったら退屈するんじゃないか…。
そう悩んでいたときに、親交のあったjig.jpの福野さんから「つまらないなら、つくればいいじゃない」とアドバイスを受け、「確かにそうだな」と鯖江に戻ることを決意しました。

そして2010年には、「第3回鯖江市地域活性化プランコンテスト」のスタッフをしてくれた地元学生たちに、「学生団体をつくったらどうか」と提案し、2011年に学生団体withが誕生しました。
今では、この団体が主体となってプランコンテストを運営。また、このなかで生まれたアイデアを実践し、地域活性化やつながりの強化に貢献しています。

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おかげさまで、プランコンテストは13年も続いているんです。これほど継続しているのは、地域の担い手が育ってきたからだと実感しています。



鯖江発の起業家を輩出するのが目標!


そしてプランコンテストを通じて、さまざまなIT企業とつながりを持つことができました。多くの企業が協賛してくれるようになったのです。

その協賛企業のひとつ、ドイツに本拠地があるSAPからの提案で、IT×ものづくり拠点「Hana道場」を2015年に開設しました。

Hana道場では、鯖江生まれの子ども向けパソコン「IchigoJam」を使って、プログラミングを学ぶ環境を提供しています。

ちなみにHana道場へ学びに来る人たちにはスペースと機材を貸し出しますが、こちらからは何も教えないようにしています。自分で失敗を繰り返し、手をどんどん動かすことで、小さな成功をたくさん経験してほしいからです。

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またHana道場では、プログラミングを教える人材を地域で育成し、次はその人が学校でプログラミングを教えていく…という人材の“地産地消”を実現しています。

今後も、エル・コミュニテイは未来を担う学生や子どもたちに向けて、いろいろなことができる環境を整えていきたいと考えています。そのためにやることがたくさんあるので、どんどん行動に移しています。

そしていずれは、Hana道場で育った人材が起業してくれることが、今後の目標です。

小さくていいので、鯖江発の起業家をHana道場から輩出したいですね。



全国の女性へメッセージ


とにかく行動に移しましょう!

自らが行動しなければ、現状は何も変わりません。
私たちは鯖江にある、いちNPO法人ですが、「鯖江をよくしたい!」という一心で必死に活動してきた結果、たくさんの企業を巻き込んで活動することができるようになりました。

本気でやりたいことがあるなら、ぜひ行動してみてください。結果は後からついてきます!

★好きな言葉★

為せば成る

とにかく行動しないと何もはじまりません。行動しながら考える。私の計画性はほぼゼロで、思ったらすぐ行動してきました。とにかくやる。それを積み重ねてきたら、今ではたくさんの仲間とともに地方創生モデルと言われるようなプロジェクトをいくつもつくることができました。

若者の地域活動と地域活性化を支援する
特定非営利活動法人エル・コミュニティ

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エル・コミュニティは、若者が提案する地域活性化のための企画を支援し、若者の地域活動への参加を促進して地域の活性化に寄与することを目的とした法人です。
学生が本気で地域創生のプランを考え、実現する「鯖江市地域活性化プランコンテスト」やITの担い手を育てる「Hana道場」など、さまざまな活動を展開しています。

エル・コミュニティHP:https://www.l-community.com/
Hana道場HP:https://hanadojo.com/
Hana工房HP:https://hana-kobo.com/
Hana道場ストア:https://hanadojo.official.ec/





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