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友達に誘われる合コンや紹介、断ってもいい?【ライムスター宇多丸のお悩み相談室71】


✳️今週のお悩み✳️

39歳になり、同じ独身の友達から、合コン(パーティ?)に誘われるのですが、私は社交的にみえますが、知らない人としゃべるのが実は苦手です。なので友達に、断りました。が、会ってみないと出会いが広がらないじゃん!と言われてしぶしぶ会うことに。できれば、前情報を流してもらって、興味があるのなら会う、という運びにしたいのですが、それってわがままなのでしょうか。
過去に紹介といって行ったのですが、一切質問もされず、番号交換ももちろんない、というのが2~3回ありまして、そのトラウマで、なんだか嫌なんです。相談というか愚痴になってしまいましたが、あまりはっきり友達に断ってても、なんだか頑固な人みたいに見えるでしょうし……。
(ゆーち・千葉県)


宇多丸:
前も言ったけど、合コンなんて情け容赦ない品定めの戦場に、みなさんよく平気で行けますね~!と僕もいつも思ってるクチなので、実際そこに連れてかれて、案の定イヤな思いだけさせられて帰ってきたというゆーちさんには、本当に心の底から同情を禁じ得ないですよ。

ただこの相談の場合、バトルロイヤルの真っ只中に完全フリーな状態で放り込まれたというよりは、「紹介」ってあるから、その友達がゆーちさんに引き合わせたかった具体的な相手というのも、一応そこにはいるわけだよね。
当然、そのぶんリスクはかなり低くなるはずなんだけど……。

こばなみ:
引き合わされたはいいけど、結局お互いあんまり興味なくてなんだかなーって無駄に傷ついたのかもしれませんね。いやー、これは辛い!

宇多丸:
しかも、それが2回も3回も! 
誰だってこれは、もうどこかに出てくのが怖くなっちゃうよね。

その友達はさ、ゆーちさんもなかば無理矢理連れてきてるくらいだから、その男性側だって同じように、実はそんなに乗り気ってわけじゃなかったのを、かなり強引に引っ張り出してる可能性も高くない?
 実はどっちも積極的なモチベーションがそんなにない状態だったとしたら、そりゃ盛り上がるわけないよっていう。

こばなみ:
ちなみにこのパターンとは違いますけど、紹介で凹んだこと、私もありますよ。弟が仕事で良くしてもらってる老夫婦の息子さんと会ったんですけどね。写真を見せたら親御さんも本人もたいそう気に入ってくれたそうで、すごく会いたいと言われて行ってみたんですけど、これがまた本人はあんまりしゃべらないし、電話番号も聞かれないしで……。その時点で「あれ?」って感じだったんですけど、一応こちらから連絡先を聞いて、御礼のメールに「今度また飲みに行きましょう」って書いたんですね。でもそれには一切ふれない「(転職したてだったらしく)仕事頑張りまーす!」みたいな返信がきまして……。

ま、会ってみて気に入らなかったというのはあるんだろうけど、それにしても……。私に届いた前情報は一体なんだったんだろう……と。

宇多丸:
それ、ただ彼が「TOO SHY SHY BOY!」だったって可能性はないの?
もしくは、僕みたいにただただ飲み会セッティングが面倒なだけってタイプとか。

こばなみ:
にしても少しでもその気があったら「行きましょう!」とかメールにあってもいいだろうにまったくナシ……。まぁ、それは紹介者のせいだけではないですが、事前に盛り上げすぎて肩すかしってのも、キツいもんです。なもんで、もう追うのはやめました。で、弟に「話、ぜんぜん違くない!?」って言ったけど、「次いこう!」みたいな軽いノリで。紹介者ってのはもう引き合わせたところで仕事を終えた気になっちゃうんですよ、たいがいは。

ゆーちさんの相談にも「一切質問もされず、番号交換ももちろんない」ってあるけど、紹介していざ会ってからも紹介者は気を遣うべきだと思うんですよね。この友達は放置しちゃってるのかも。

宇多丸:
そうだよねぇ。
たとえば、両者に共通の話題があると思われるあたりにどんどん話を振るとかね。
「ゆーちって映画が大好きなんですけど、宇多丸さんも映画お詳しいんですよね?」、
返す刀でゆーちさんには、「宇多丸さんはラジオの映画評で有名なんだよ~!」とかさ……。

て言うか、こういう風に趣味でもなんでもいいけど、そもそも「この二人が合いそうだ」って思った根拠が、なんかしらあるはずじゃんよ。だからこそ引き合わせようと思ったんでしょ? 違うの? 
だったらちゃんと、責任持ってそこ中心に盛り上げろや、紹介者なら!(怒) 
せめて、最初の会話の糸口くらいは作ってくれよって話だよね、両者の間を取り持つ立場としてさ。

もし、そういうのなんもなしで、単にいまフリーの知り合いが男女それぞれ一対ずついるから、さびしい者同士とりあえず付き合ってみればいいんじゃ~ん?くらいの安易な考えでやってるんだとしたら……、いろんな方面を、ナメすぎ! 
オスとメス一緒にしときゃ勝手につがうだろって、ウサギじゃないんだから。

とにかく本来、ほっといてもどこかで勝手に相手を見つけてくるようなタイプじゃない、どっちかと言えば人見知りだったり引っ込み思案だったりする繊細な人だからこそ、まさにゆーちさんの仰ってるような「前情報を流してもらって、興味があるのなら会う」っていう、要はまっとうな紹介の手順が必要だし、有効なわけだからさ。
だから、ゆーちさんが言ってることは別に「わがまま」でも「頑固」でもなんでもない。

むしろ、そこにまったく配慮できてないお友達のほうが、無神経で無責任、紹介者失格ってことですよ! 
ゆーちさんは「ちょっと、話が違うじゃない!」と怒っていいし、それは今後の誘いを断る立派な理由にもなってると思いますよ。

この友人に限らず、特に女の人のなかには、お見合いセッティング好きって結構いるでしょ。
それは別にいいんだけど、だったら最低限、紹介される側の気持ちをちゃんとケアしてあげてくださいね、と思うよ。
それができなきゃただの自己満だってことだよ! それこそホントにブリーダー感覚?って思っちゃう。
そんなのは迷惑だし、時としてゆーちさんのケースのように要らぬ心の傷を残したりして有害ですらあるってことは、ちょっと覚悟しておいてほしいよね。

こばなみ:
ホントそうですよ!!

宇多丸:
ちなみにゆーちさん、「私は社交的にみえますが」って、見た目は派手に思われがちなタイプってことかな。
こういうバランスの人って、そのギャップさえちゃんと伝われば、むしろモテやすいと思いますけどね。
少なくとも逆よりは断然モテるかと。見た目クソ地味なのに実は超奔放っていう……、あ、やっぱそれはそれでいいか(笑)。

こばなみ:
ちなみに宇多丸さんは、ダメな紹介を受けた経験あります?

宇多丸:
あっ……、ちゃんとした紹介っていうんじゃないんだけど、ひとつものすごーいトラウマ体験を、たったいま思い出しましたよ……。いまのいままで、ずーっと記憶の奥にしまいこんで自分でも忘れちゃってたくらい、キッツ~いやつを!

大学1年の終わりくらいかな、男の先輩何人かと六本木のクラブに遊びに行ってたのね。
平日の夜だからお客もまばらでさ。
先輩たちは座って飲んでたんだけど、僕はこう見えても踊るの大好きで、特に当時はクラブに行くとホントにズーッとダンスフロアから離れないくらいだったんですよ。
かかってたのはハウスとかディスコクラシックとかだったのかな、とにかく汗びっしょりになるくらい踊りまくってたの。

で、たぶんそのダンスが、カッコ良かったんじゃないですか? 
あとホラ、僕は結構背丈もあるし、当時なんかひたすらほっそりしてたし、髪もベリーショートだけどまだちゃんと生やしてたしで、要はクラブの暗い照明下でなおかつ遠目には、かなりイケてる感じに見えたんじゃないですかね。

先輩がちょっと離れた席から「おい士郎(僕の本名)!」って呼ぶんですよ。
見るといつの間にか女の子が隣に座ってて。
「このコが、お前と話したいってさー」って!

当時の僕なんか、中高6年間の男子校、まだ卒業したてみたいなもんでしたからね。
まさか、逆ナンパ?
 こんな夢みたいなことが現実に俺の身に起こるなんて……、生きてて良かった!
 若干ビビりつつも当然、喜び勇んでその席にすっ飛んでったわけですよ。

するとその女の子が、僕の顔を見た途端、ひとこと。
「あ、いいや」って。
……あの、ちょっと……、いくらなんでも、ヒドくない?

こばなみ:
くはーっ! そりゃまたすごいの食らいましたね……。

宇多丸:
降って湧いたような「紹介」によって、本来味わわなくても良かった、究極の屈辱をなめさせられたという……。

それ以来、クラブで他人とコミュニケーション取るのが怖くなっちゃって、まずます自分の殻に閉じこもってひたすら踊り続けるようになりましたよねぇ。
ただただスピーカーに向き合ってたりとか……。
最初に言った合コンの品定め恐怖とか、この一件で受けたショックも結構大きいかもしれないっす……。どんだけデリカシーなかったんだよあの女!(泣)


【今週のお絵描き】


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この記事は、女子部JAPAN公式WEBで2014年11月22日に公開したものを再編集し、掲載しています。


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<プロフィール>

ライムスター・宇多丸
日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のラッパー。
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」(毎週月曜日から金曜日18:00-21:00の生放送)をはじめ、TOKYO MX「バラいろダンディ」(隔週金曜日21:00~21:55)など、さまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。
※ワンマンライブの新シリーズ
「ライムスターインザハウス」や
その他のライブ情報は
こちら
※シングル「世界、西原商会の世界! Part 2 逆featuring CRAZY KEN BAND」が配信中! Victorサイト限定CD盤もリリース!
詳しくは
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女子部JAPAN(・v・)こばなみ
2010年、iPhoneの使い方がわからなかった自身と世の中の女子に向けた簡単解説本「はじめまして。iPhone」を発行し、「iPhone女子部」を結成。現在はコミュニティ&メディア「女子部JAPAN(・v・)」として、スマホに限らず、知りたいけど難しくて挑戦できないコトやモノをみんなで一緒に体感する企画を実施。最近はフェムテックなど、女性ならではのコンテンツを発信中。



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