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【三重】お茶の生産&PRをしている若手女子グループ「四日市茶農家女子会」

日本全国でがんばっている女性を紹介する「のぼり坂47」プロジェクト。今回は、三重県で、お茶の生産に関わる若手女子グループ「四日市茶農家女子会」メンバー・池田汐里さんに聞きました。


かぶせ茶の生産に関わる若手女子たちが、その魅力をPR


「四日市茶農家女子会」は、三重県四日市市でお茶の生産に関わる若手女子が集まって結成されました。自分たちが生産に携わったこの地域の名産である「かぶせ茶」のPRをメインに活動しています。

かぶせ茶とは、お茶の摘採1〜2週間前に、茶園に黒い覆いをかぶせた緑茶のことです。光合成によって甘味成分(テアニン)が渋み成分(タンニン)に変わるのを防ぎ、緑茶の深み、甘み、うま味が際立つ上質なお茶に仕上がります。ざっくり言うと煎茶と玉露の中間で、いいとこ取りしたような風味を味わえるお茶です。

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このかぶせ茶の魅力を知ってもらうために、主に私たちと同世代のお母さんやその子どもたちに向けたお茶淹れ教室やイベント出店、料理教室を行っています。

お茶淹れ教室では、地元の萬古焼の茶器を使って、お茶を淹れる温度によって味が変わることや一煎、二煎、三煎と何回も味わえることを実践。そして最後には、かぶせ茶の茶殻をポン酢やドレッシングにつけて食べていただいて、すべて無駄なく楽しめることを伝えています。

イベントでは主に、かぶせ茶の水出しの試飲やパンフレット、レシピ集の配布を行っています。

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また、四日市市発行のかぶせ茶レシピ集(レシピ提供:四日市茶農家女子会ほか)をもとに、料理教室を開催。かぶせ茶の茶殻や粉末を使った、簡単にできる料理とスイーツを、地域の市民センターやクッキングスタジオなどで一緒につくっています。

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ちなみに夏休みの親子料理教室は、応募倍率10倍と自分たちでもビックリするくらい大人気なんです! なかには「3回目の応募でようやく参加できました」という親子も。

教室では、かぶせ茶の淹れ方、かぶせチャーハンづくり、かぶせ茶白玉パフェという流れでつくっていくのですが、包丁を一切使わないレシピなので、お子さんでも簡単に安心してつくることができるのが好評です。

また、お茶を飲むだけでは得られない茶殻に残った栄養もまるごと摂取できて、しかも「おいしい」と言ってもらえるのがうれしいです。どうやら、今まで捨ててしまっていた茶殻を使うところが、参加していただいた方にとっては驚きでもあり、新たな発見につながっているようです。

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ほかには、自分たちのスキルアップのために、研修という名目でメンバーたちとお出かけをしたり、ミーティングと称しておしゃべり会をしたり(笑)。
個々の活動もあるので、気ままにできる範囲で活動しています。



志は同じでも得意分野が違うおかげで、活動の幅が広がっている!


活動がスタートしたのは、今からおよそ7年前。2012年度に、三重県農業改良普及センターと四日市市役所が、お茶業界の女性の集まりがないことや地域を活性化させたい目的から、四日市市水沢町の茶農家女性たちに組織化を働きかけ、2013年3月に9人で発足しました。

現在は水沢地区だけではなく堂ケ山地区、川島地区からのメンバーも加わり、13人で活動しています。

当初は、ピンクのドット柄のフリフリのエプロンをみんなでそろえて活動時に着用してたりしたんですよ! 今はさすがに恥じらいが出て、シンプルなエプロンに落ち着きました(笑)。

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「お茶のパッケージって緑色ばっかり!」という話が出たので、「女子=ピンクでしょ!」という発想から、ピンクのパッケージのお茶をオリジナルでつくってみたりしました。
一時期、雑貨店などにも置かせていただいたりして、「ちょっとしたお土産にいい」と購入された方も。

料理教室はメンバーの人数が必要なので頻繁には開催できないですが、茶女子として出店するイベントや講座は、3、4人で持ち回りで活動しています。
あとは年に3、4回くらい、四日市市や三重県から講座などを依頼されたときなどに、LINEのグループトークで日程調整をして集まるようにしています。
とはいえ、みんな近所に住んでいて、子どもの学校なども一緒なので、常々、顔を合わせてはいるんですけどね。

茶女子のメンバーになって感じているのは、前に立って話すのが得意な人、デザインができる人、SNS担当やそのほか裏方のサポートができる人など、志は同じでもそれぞれ得意分野がちがうこと。そのおかげで、活動の幅が広がりつつあるように感じます。
あと、情報共有ができて、刺激し合えるのもいいですね!



活動を通して、「茶女子」ブームを起こしたい!


茶女子として講座やイベントなどをこなすうちにスキルも広がったし、自信もつきました。そして、とにかく人と接する機会が格段に増えました。農作業だけでは出会えなかった人、モノ、考え方が活動のおかげで得ることができたんです!

だから今後は「もっと茶女子の輪を広げたい」と思っています。生産でもいいですし、お茶を嗜むのでもいい。何かしらお茶を楽しむ女子(男子も歓迎!)を増やしたいです。

今は、新型コロナウイルス感染症の影響でイベント開催は難しいですが、私たちが楽しそうにしていたり、がんばっていたりする姿を発信して、「茶女子」ブームを起こしたい!

具体的には、茶殻を使ったレシピや料理教室をさらに充実させていきたいと考えています。というのも、講座やイベントなどでよく驚かれることが、茶殻を食べられることなので。

ちなみにおすすめの料理はかぶせチャーハンです!


全国の女性へメッセージ


女性だからどうとか、男性だからどうとか…そういう時代ではなくなってきていますが、女性であることが珍しい状況だと壁にぶつかることもある一方、逆に注目してもらえて得をする場面もありませんか?
女子であることを思う存分利用して、自分の活動の幅を広げていってほしいです。

あと、女子が個ではなく、団体になったときのパワーって何にも負けない強さがあると信じているので、仲間を見つけることが、活動がより輝くものにしてくれるんじゃないかなと思います。実際、茶女子は私にとって、そういう場所です(笑)。

★好きな言葉★

いろんな意味で「女子力」

茶業界で特に生産に関しては男性が主役になることが多いのですが、だからこそ私たちしか思いつかないこともあるのかなと考えています。だから、ことあるごとに「女子力で!」と奮闘してます。

四日市市のお茶の生産に関わる若手女子グループ
四日市茶農家女子会

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お茶どころ三重県四日市市のお茶の生産に関わる若手女性によるグループ。略して茶女子。女性ならではの視点でお茶のPRをしています。料理教室や淹れ方教室、試飲イベントなどに加えて、お互い刺激し合い、個々でも絶賛活動中。

Facebook:https://www.facebook.com/yokkaichichajoshi





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