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一匹狼でクールな職場の先輩を振り向かせるには?【ライムスター宇多丸のお悩み相談室459】


✳️今週のお悩み✳️
私の気になる人は、こんな人です。寡黙でストイックに仕事をしている。基本、雑談はしないが仕事のやりとりはしっかりする。本人にそのつもりはなくても、話しかけづらいオーラがある。声が低くテンションが低い感じで話します。同僚に自ら仕事以外で話しかけることはほとんどありません。だけど、こちらから話かけると人当たりが良くて優しいし丁寧だし愚痴も聞いてくれるし、プライベートな話や雑談もしてくれる。飲み会ではノリがいいですが、次の日はまたクールな感じに戻ります。質問していくうちにだんだん仕事に関係ない話や、趣味の話、仕事の愚痴も言ってくれたりして、クールなときとのギャップが魅力的だなと思っていました。きっと現段階では自分を慕ってくれる妹のような感じなのかなと思っています。「わからないことがあったらいつでも聞いてね」とは言ってくださいますが、あちらからは一切話しかけてきません。

私はこの人の席の隣で、仕事で困ったときはいつも相談しにいっているのですが、仕事以外でももっと雑談できる関係になりたいです。クールで頼れる先輩を異性として見始めている自分がいます。ある日、その人が先日開かれた飲み会のあとに上司たちでとある店に飲みに行ったと話してくれました。その飲みの席で、私のことを好印象と思っていると話したよ、とわざわざ私に話してきました。私は「これはチャンスだ!」と思い、すかさずその店に興味がある感じにして食いついたら、「じゃあ今度行く?」と言われてその日は終わりました。次の日に、思い切って改めて「私もその店に行きたいです」と伝えたら「じゃあみんながまた集まったら行こうか」と言われました。心なしかなんだかそっけなかったです。二人で行きたかったのですが、それを避けた感じの回答で、私と二人きりは嫌なんだろうなと今落ち込んでいます。勝手に勘違いして振られた気分です。先輩たちと一緒に行ったということに対しての行きたい!と捉えられたのか、私からの好意を察して二人きりを避けたのか、どちらかわからずモヤモヤしています。これは脈なしだったのでしょうか? 相手からはほとんど話しかけてこないけど話しかけるとめちゃくちゃ優しいのですが、こういう人にはどんな感じで接すればもっと親しくなれますか? 今までに会ったことのないクールで感情が読めないタイプで、どう仲良くすればいいかわかりません。こんな男性は、恋愛に興味はあるのでしょうか? また、どんなふうに接すればもっと仲良く、異性として振り向いてもらえるのでしょうか?(ちゃけ・25歳・会社員・京都府)


寡黙? クール? なんかちょっと前の回もこんな感じの描写があったような……!?
やっぱりそういう方がカッコよく見えるんですかね。


そんとき言ったのと同じで、「一匹狼」も「寡黙」も社会人としては褒められた態度じゃないと思うけど(笑)、まぁそんな言葉がサマになるような人ではあるんでしょう。

ただこの先輩、実際のところ人当たりはいいってことですからね。
単に見た目の雰囲気がそんな感じだってだけで……本人は意外とそこ、悩んでたりするかもしれないよ? 
やたらと怖がられたり、怒ってるように見られたり。

その意味で、「こんな男性は、恋愛に興味はあるのでしょうか」とかっていうのも、ぶっちゃけ外から見た一方的な印象に引っ張られすぎじゃない?って感じもするんですよね。
恋愛に対して彼のスタンスがどうとか、今んとこそれがわかるような局面には、まったくなってないと思いますけど。

この、彼が言ったという「私のことを好印象と思っていると話したよ」っていうのもさ、常識的に考えて、恋愛対象としてって話ではないよね?


上司たちに「部下」としてや「仕事人」として好印象と話しているってことじゃないですか。

前の相談にあった「○○さんのこと、好きなんだよね~」とかって、好きな人を言いふらすとかいう変な行動ではないでしょうね。


本人にそれを報告してる時点で違いますよね(笑)。


だから、「これはチャンスだ!」とまではいかないのでは……。


と同時に、「勝手に勘違いして振られた気分」も、それこそまさに「勝手に勘違い」してるだけなんじゃないかってことですよね、少なくとも今の時点では。
先輩にしてみれば、事実上「みんなで行ったお店」の話をしているだけのこの段階で、いきなりちゃけさんと二人きりになるような約束、とくにまともな人ほどするわけがないじゃん!と僕は思いますけど。
振るとか振らないとか、そもそもそんな話はまだしてないよ、っていう。

逆にそこで、少しでもデート的な意味合いが感じられるようなセッティングにやたら積極的に持ち込もうとするような「職場の先輩」は、人間的にちょっと、信用できないですよ。

要は、ちゃけさんからの好意みたいなものに気づいていたとしてもそうでなかったとしても、いずれにせよ彼の立場上、仕事時間外にわざわざ二人きりでどこかに出かけるなんていう、ヘタすりゃ性的なニュアンスにも取れかねないような提案を自分からするなんてことは、良識としてしないのが当然というか……うかつなことしたら、それこそ彼の社会的信用にかかわるようなことにもなりかねない件なんだから。

だから、少なくともこの段階では「みんなで行こう」ってなるのは当たり前、現代の社会人男性として、ごくごくまともな対応をしているだけじゃないですかね。


脈があるかないかでモヤモヤしているとのことですが……。


現時点では、彼がちゃけさんのことを同僚として以外どう思ってるかを判断できるような材料は、少なくとも文面内にはないと思います。
だから、悲観も楽観もまだあまり意味がない。


ちゃけさんは「どんなふうに接したら、もっと親しくなれますか」ってことですが。


もっとか……職場内で許される範囲ではもう、すでにじゅうぶん親しくなってると思いますけどねぇ、事実上。

まぁだから、それを越えて恋愛関係に、ということなんだろうけども、さっき言ったように、基本的なガードはまず固い、と思った方がいいでしょうね。
彼はホント、社会人としてちゃんと常識がある人っぽいので。


これ、直属ですもんね。でも、異性として振り向いて欲しくてたまらないのですよね。


まず、ちゃけさん側がよほどはっきり「私のことを恋愛対象として見ていいですよ、むしろ見てほしい」というアピールでもしない限り、彼側からその一線を自発的に越えてくるような可能性は、さっきから言っているようにその方向には厳しくブレーキをかけて当然の立場なので、やはりかなり低いんじゃないかという気がします。

ただ、じゃあ仮にちゃけさんがグイグイ行くようなアプローチを取り始めたとして、それが彼にとってどういう意味を持つかは、正直わかんないことですからね。
相思相愛に持ってゆける可能性ももちろんあるけど、単に迷惑になるってことだって、やはり考えられるわけで。

ちょっと想像してみてほしいんだけど、職場にいる、自分的にはまったく恋愛対象ではないような男性が、実はずっとこちらを「そういう目」で見ていた、ということを伝えてきたとしたら……。


困りますね。さらには好意的な相手じゃなかったら、ちょっと怖い。

逆に考えると、納得できますね。


で、そのあとはお互い気まずい思いを抱えながら仕事しなきゃなんなくなったりさ。
そうなりかねないからやっぱり、職場にそういうのを持ち込むのはできるだけ避けたほうがいいんじゃないの、と僕個人の考えとしては思いますけどね。


いま、職場の出会いって、すごく減ってるみたいですけどね。


仕事場はやっぱ、パブリックな場所だからさ。
基本的には一線引くべきじゃないかなぁ、周りの人間もいるんだし。


職場婚を推奨してる会社もあるみたいですけどね。

夫婦になった方がお互いの仕事事情がわかって、長く働けるからっていうことで。

まぁ、うまくいけばいいと思うのですが、過程を見ているのはちょっと周りも複雑な気分かも……。


へぇー!
実際そこがそのイズムでうまく回っているのか、ちょっと知りたいところだけども。

まぁでもとにかく、これはちゃけさんを余計に惚れさせてしまうのかもだけど(笑)、彼のそのガードの固さは、人として信頼できる感じはある。

それに対してちゃけさんは、いきなりちょっとがっつきすぎてるというか(笑)、明らかに結果を急ぎすぎていることが、実はたぶんここでの一番の問題なんじゃないかな、という気もするんですよね。

今回の一件だってさ、まずは普通にみんなと一緒にその店に行く、ってことで、全然よかったはずじゃん?
そしたら、そこでまた親密度を増す機会だってあったろうにさ。
なんでその段階をすっ飛ばそうとすんのよ?

たとえば、とりあえずみんなとその店でしっかり楽しくすごしてから、よかったらこのあと二軒目行きませんか?とか、当日じゃなくても、盛り上がったからまたどこか行きましょうね!とか、着実に距離が近くなってゆくようなやり方は、いくらでもあるわけじゃん。
脈だのチャンスだのってのは、そうやってコミュニケーションを重ねる中から、慎重かつ複合的に探ってゆくしかないものでしょうよ。

そこで最初から、当たりくじ引くか引かないか?みたいな思考に行っても、あまりいいことにならないんじゃないかと。
横着すんな!(笑)

実際、空気読まず急に距離を詰めてくる人って、その時点で、まともな人ほど絶対に警戒してしまうものですから。

逆にさ、みんないる場でもちゃんと感じよく、適切に振る舞える人なんだなって思ってもらえれば、「信頼」が増すわけでしょ?
「もっと仲良く」なるために、これ以上まっとうなルートはないですよ。
その先、恋愛対象になるかどうかは正直あっちの好みとかにもよるんで(笑)なんとも言えないところも大きいけど、その前にまず、人として好ましいと感じてもらうことは、心がけ次第でやりようがあることなわけじゃん?
てか、そこすらクリアできないやつが、パートナー候補になるわけないし!

そこへ行くと、幸いにも彼、ちゃけさんのことをまずは後輩として好意的に評価してるのは、今の時点でも間違いないわけだからさ。「嫌いではない」のもまた、たしかなのよ。
ならばまずはやっぱり、みんなと一緒でいいからとにかく仕事以外で接する時間を増やして、一個人としてのちゃけさんにさらに親しんでもらって、そのうえで初めて、恋愛関係に発展する可能性のありなしをじっくり判断、場合によっては告白などに踏みきってゆく……という、要は正攻法のプロセスを踏んでゆけばいいだけのこと、なんじゃないですかね。


あとは、仕事ができる先輩なら、仕事をがんばってまずは仕事上のパートナーになり信頼を得ていく手もあるかもしれませんね。恋がうまくいくかはわからないけど、自分の実力もつくし、いいかも!?とは思いました。
少し気持ちが整理されて、モヤが晴れることを祈っております!



【今週のお絵描き】

画・宇多丸


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<プロフィール>

ライムスター・宇多丸
日本を代表するヒップホップグループ「RHYMESTER(ライムスター)」のラッパー。TBSラジオ「アフター6ジャンクション2」(毎週月曜日から木曜日22:00-23:30の生放送)をはじめ、TOKYO MX「バラいろダンディ」(隔週金曜日21:00~21:55)など、さまざまなメディアで切れたトークとマルチな知識で活躍中。

※昨年10月からは「アフター6ジャンクション2」に!

ライムスター宇多丸の聴くカルチャー・プログラムは、あなたの"好き"が否定されない、あなたの"好き"が見つかる場所。大人気週刊映画時評「ムービーウォッチメン」は毎週木曜日22時20分頃~にお引越しです。

※ライブ情報はこちら


こばなみ
2010年、iPhoneの使い方がわからなかった自身と世の中の女子に向けた簡単解説本「はじめまして。iPhone」を発行し、「iPhone女子部」を結成。2015年からは「女子部JAPAN」として、Webでのコンテンツ発信とイベントを企画・実施。2022年からは「F30プロジェクト」と題して、リーダーとして働く女性の生声を取材し、noteで発信。女性活躍推進など、"女性"という枕詞がなくなる世の中を目指している。



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