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報告せずに仕事を進める部下に、責任をとる立場の私はモヤモヤ。こんなとき、どうする?

リーダーとして仕事をしていれば、必ずぶつかる
コミュニケーションや人間関係の問題。
相対する人も違えば、状況もさまざまで、
「こうすれば正解」がないのが
難しいところです。

そこで、
リーダーとして働く女性が実際に体験した
コミュニケーションの課題と
それに対するアクションを
ケーススタディとして紹介。
同じような課題を抱える人のヒントになれば、
という思いで届けていきます。

自治体勤務のりん子さんは、各専門職のベテランが集まる部署のリーダーに配置となりました。しかし、それぞれが自分のやり方で仕事を進めて報告は後回し……そんな部下たちに日々モヤモヤ。「なんでも把握しておきたいタイプ」というりん子さんが、チームメンバーと関わり合うなかで見つけてきた自分なりの解決法とは?

ニックネーム:りん子(50代)
◆職種:自治体保健師
◆チームメンバーの人数:8人
生まれ育った街を離れ、とある自治体で保健師として勤務。明るく前向きな性格で、チャレンジャー。前例踏襲が多い環境のなかに新しい風を巻き起こしている。


部下から報告が来なくて、状況が見えない。本当は随時報告が欲しい!


今の部署には今年度から配属になりました。さまざまな専門職の人が集まっているチームなので、仕事でのアプローチの仕方の違いが気になってしまうことがあります。たとえば、小さなことではあるんですが、高齢者の方への声かけの際の言葉の使い方。「そこで強く言わなくてもいいんじゃない?」と思うようなこともあります。

あとは、報告が遅いときにもモヤモヤします。キャリアが長いメンバーが多いので、それぞれが自分のやり方で仕事を進めるんです。十分なスキルがあって、自分でやれるからやっていることであって、それ自体が間違いだとは思いません。ましてや、私はまだ配属されたばかりですし。ただ、ある程度進めてから最後の最後に「こうやります」と話を持ってこられると、もっと早く報告してほしかったなと思います

担当者がいないときや、何か問題が起きたときには、上司として責任を持って対応できるように。また、上に立って判断を下すだけでなく、部下と一緒に考え、伴走するリーダーでありたいという想いもあり、部署内で動いている仕事の中身は早い段階で把握していたいのが本音です。


モヤモヤしても「これでいい」と思えることが、ひとつの解決方法


そこで、部署のメンバーへこまめに声かけをするようにしました。たとえば、部下が外の仕事から帰ってきたときには「今日はどうだった?」って。自分が気になるからというのもありますが、こうすることで相手にもこちらが気にかけていることが伝わると思うんです。

多くのメンバーは仕事の特性上、答えのない課題に対する辛さやもどかしさを抱えています。だから私が「どこまで進んだの?」「難しいね」って声をかけるだけでも少しは励みになるのではと思います。

今の部署は、経験豊富でスキルがある、信頼できるメンバーばかりです。お互いの意見をぶつけ合って議論することもありますが、最終的には担当者の思いを尊重して、任せられるところは任せるようにしています。

それで、モヤモヤしてしまうことがまったくなくなるわけではありません。でも、私も同じように相手にモヤモヤさせていることがきっとあると思うから、そこはお互いさまだと飲み込むようにしています。
年度も終わりに近づいてきて、「それぞれの立場によって考え方が違うから、アプローチの仕方にも違いがあって当たり前」と前向きに捉えられるようになりました。

自分自身を含めたチームメンバーにとって、働きやすい環境をつくり、モチベーションをキープするのも私の仕事です。そのためにも、こちらから働きかけ、お互いが納得いくまで話しながらも、小さなモヤモヤに対しては「これでいい」と割り切る。これが私なりの解決方法です。



イラストレーション:高橋由季






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