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昇進とはいえ、本社から現場に戻ることになり、なんとも言えない心境。こんなとき、どうする? 《キャリア形成編-8》

リーダーとして働く女性たちが
実際に体験した、
コミュニケーションや人間関係の課題と
それに対するアクションの
ケーススタディ。

同じような課題を抱える人のヒントになれば、
という思いで届けていきます。

大手食品会社に中途入社したアケミさんは、セールススタッフとして現場をまわる日々を送っていました。その数年後にトレーナーとして本社へ異動に。戦略を考えスタッフたちに伝える仕事は難しく、もがく日々。そんななかで、マネージャーとして再び現場に戻るよう任命されます。昇進ではあるにしても、本社勤務でなくなることに、モヤモヤも感じて……。


現場での経験をどうにか活かそうと、トレーナーとしてもがいていた本社時代


今の会社には、セールススタッフとして中途で入ったんです。車を運転して各地に営業してまわっていた時期が約5年半。そこから本社に異動になって、セールスの戦略を立てたりスタッフをトレーニングしたりする側になりました。

セールススタッフ時代に強く感じていたのは、1人であげられる成果には限界があるということ。私たちの場合は営業現場がお客様や土地と紐づいているので、いくら成果を伸ばしても上限があるんですよね。

私自身のセールス成績は、トップには行けずとも上位層までは行けたかな、という程度ではありましたが、ではここから何を目指すのか? ちょっと先が見えない気がしていました。

そんなとき、トレーナーという立場になることができ、全国のセールスの質を上げる企画を通して、より大きな成果につなげられる!と道が開けた思いでした。

でも……気張って「みんなを育ててやるぜ」みたいな感覚でいたら、上手くいきませんでした

どういうトレーニングを企画したらみんなが成長するのかを模索していたんですが、そんな素敵な、“この手順さえ踏めば絶対売れる”みたいなものは無かった。
それを見つけられる人もいるかもしれないけれど、私には見つけられませんでした。

重要なポイントを具体化するのは難しく、抽象的なスキルを継承していくことしかできず、もがいていました。


マネージャーとして現場に戻ることに。昇進は嬉しいけれど、モヤモヤも半分……


そんななか、現場のセールスマネージャーに任命されたのですが、当時の心境は嬉しい気持ちとモヤモヤが半々。

セールスマネージャーというかなり椅子が少ない職位に選んでもらえたことは素直に嬉しかったですし、営業企画部でガリガリ学んだ戦略を、まさに実践できるという楽しみもありました。

でも、戦略の骨子を作って現場に下ろすような、育成も含めた営業企画部の仕事は、現場でマネジメントするよりも断然影響力が大きいと思っていました。グローバルとのやり取りなどもあったので、自分のキャリアも本社の方が広がるはずという思いもありました。

それに加えて、現場に戻るというのは、これまたハードモードなんですよね。汗水垂らして働く、体力が必要な仕事ではあるから、「現場かぁ……」、「ふぅ……」、とボヤきたくなるような気持ちも、正直ありました


自分では得られない切り口をメンバーから教えてもらう日々。それが大きな成果へ


そして、いざマネージャーになってみたら……なんのことはない、程なくして仕事の面白さを強く実感するようになりました。

メンバ−がまったく違う角度から意見をくれるんです。
「こういうことを試してみたいんです」、「お客様にこういう反応をされたとき、こんなレスポンスをしてうまくいきました」。
絶対に私だったらやらないようなアプローチばかりで、なおかつ、お客さんから喜んでもらえたというシーンもいっぱい。

自分だけでは絶対に見つけ出せない切り口を、メンバーから日々教えてもらうことで、より大きな成果に繋げていけることに気がつきました。

売る力や、お客様の課題解決の仕方って、決して一つではないですし、それぞれの課題の大小も、お客様の感じ方の強弱みたいなものも違う
だから、“マネージャーである私のやり方が正解”ではなくて、それぞれに正解が散らばっているという状態なんですよね。

本社でのトレーナー時代は、戦略を具体化するのにもがいていたけれど、今では、“具体は全部メンバーに任す!”、そんなイメージです。


自分自身も、任されることが嬉しかった。だからこそ、現場の人たちの言葉に耳を傾けたい


私がセールススタッフだった当時も、好きにやるフィールドをちゃんと担保してもらっていて、任されている感覚が嬉しかった。上からガリガリ介入されたようなことはほとんどなかったんですよね。

それもあって、今は、現場の人たちの意見をしっかり聞く側でいようと思っています。理解しきれないときはもう一度説明してもらうことも多いですね。「あなたはこういうことを大事しているという認識で合っていますか?」と、注意深くヒアリングします。

自分自身が、もっと成果をあげたいと模索していた時間がすごく長かったし、今もこのポジションでトップというわけではないので、自分の外にある解をメンバーから教えてもらっているという感覚があります。

現場のマネージャーという立場になったからこそ、より自然にそう思えるようになったんですよね。もしかしたら、この感覚は本社に居続けていたら持ち合わせていなかったかもしれません。




イラストレーション:高橋由季










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